喀血に対して気管支充填したEndobronchial Watanabe Spigotが気管内チューブを閉塞した1例
背景.喀血に対してEndobronchial Watanabe Spigot(EWS)による気管支充填術は有用であるが,気道確保のため挿管管理も合わせて行われることがある.症例.86歳男性.2015年11月より右下葉肺癌術後にて経過観察中,2017年3月喀血を認め入院となった.CTで左S3領域の浸潤影を認め,喀血の原因部位と推定された.翌日気管内挿管下に気管支鏡検査を施行し同部位から出血を確認,処置中に再出血しEWSによる気管支充填術を施行した.以降,挿管管理を行い入院3日目に気管支動脈塞栓術を施行した.肺炎改善後に抜管を予定したが,入院7日目に突然人工呼吸器の気道閉塞のアラームが鳴り,早急に...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2019/07/25, Vol.41(4), pp.354-358 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.喀血に対してEndobronchial Watanabe Spigot(EWS)による気管支充填術は有用であるが,気道確保のため挿管管理も合わせて行われることがある.症例.86歳男性.2015年11月より右下葉肺癌術後にて経過観察中,2017年3月喀血を認め入院となった.CTで左S3領域の浸潤影を認め,喀血の原因部位と推定された.翌日気管内挿管下に気管支鏡検査を施行し同部位から出血を確認,処置中に再出血しEWSによる気管支充填術を施行した.以降,挿管管理を行い入院3日目に気管支動脈塞栓術を施行した.肺炎改善後に抜管を予定したが,入院7日目に突然人工呼吸器の気道閉塞のアラームが鳴り,早急に気管内チューブ入れ替えが行われた.抜去したチューブ内にEWSが嵌頓しており,逸脱による閉塞が原因であった.結論.EWSによる気管支充填術は喀血の気管支鏡評価と同時に行うことが可能で有用である.しかし,挿管管理中には逸脱により気道閉塞の可能性もあることを念頭に入れる必要がある. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.41.4_354 |