若年男性に発症した気管支原発粘表皮癌の1例

背景.気管支原発粘表皮癌は,唾液腺型肺癌に分類される稀な腫瘍である.症例.26歳男性.血痰を契機に当院に入院となり,右上幹腫瘍および右上葉無気肺を指摘された.気管支鏡検査で右上幹入口部に表面平滑な結節を認め,自家蛍光気管支内視鏡画像ではマゼンタ色を呈していた.生検で確定診断に至らなかったが,悪性疾患の可能性が高いと判断した.当院呼吸器外科にて胸腔鏡補助下右上葉スリーブ切除を施行し,低悪性度気管支原発粘表皮癌の診断に至った.結論.若年男性に発症し,右上葉スリーブ切除を行った気管支原発粘表皮癌の症例を経験した.完全切除された気管支原発低悪性度粘表皮癌は予後良好とされているが,再発の有無について注意...

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Veröffentlicht in:気管支学 2019/03/25, Vol.41(2), pp.193-197
Hauptverfasser: 隈元, 朋洋, 冨岡, 勇也, 松山, 洋美, 鵜木, 泰自, 谷川, 健悟, 堂嶽, 洋一, 三山, 英夫, 籾, 博晃, 佐藤, 雅美, 井上, 博雅
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.気管支原発粘表皮癌は,唾液腺型肺癌に分類される稀な腫瘍である.症例.26歳男性.血痰を契機に当院に入院となり,右上幹腫瘍および右上葉無気肺を指摘された.気管支鏡検査で右上幹入口部に表面平滑な結節を認め,自家蛍光気管支内視鏡画像ではマゼンタ色を呈していた.生検で確定診断に至らなかったが,悪性疾患の可能性が高いと判断した.当院呼吸器外科にて胸腔鏡補助下右上葉スリーブ切除を施行し,低悪性度気管支原発粘表皮癌の診断に至った.結論.若年男性に発症し,右上葉スリーブ切除を行った気管支原発粘表皮癌の症例を経験した.完全切除された気管支原発低悪性度粘表皮癌は予後良好とされているが,再発の有無について注意深い経過観察が必要である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.41.2_193