左上葉末梢小型病変に対し細径気管支鏡を180度回転させ到達し得た肺扁平上皮癌の1例
背景.左上区の尾側方向に分岐する気管支へのアプローチは,通常の挿入法ではしばしば困難である.症例.70歳男性.胸部CT検査で左S3に結節影を認め,前医でCTガイド下生検を行ったが確定診断に至らず.当院で気管支鏡検査を実施した.極細径気管支鏡(外径2.8 mm)を経鼻挿入し,枝読みで同定した左B3biβxに極細径気管支鏡を挿入して,凹凸不整の白色調の上皮病変を認めた.細径気管支鏡(外径4.0 mm)に入れ替え,左B3biに通常挿入を試みたが到達困難であった.左主気管支でスコープを時計方向に180度回転させ,ダウンアングルを用いながらアプローチするとB3biに誘導が容易となり,EBUS-GSにて到...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2019/03/25, Vol.41(2), pp.170-175 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.左上区の尾側方向に分岐する気管支へのアプローチは,通常の挿入法ではしばしば困難である.症例.70歳男性.胸部CT検査で左S3に結節影を認め,前医でCTガイド下生検を行ったが確定診断に至らず.当院で気管支鏡検査を実施した.極細径気管支鏡(外径2.8 mm)を経鼻挿入し,枝読みで同定した左B3biβxに極細径気管支鏡を挿入して,凹凸不整の白色調の上皮病変を認めた.細径気管支鏡(外径4.0 mm)に入れ替え,左B3biに通常挿入を試みたが到達困難であった.左主気管支でスコープを時計方向に180度回転させ,ダウンアングルを用いながらアプローチするとB3biに誘導が容易となり,EBUS-GSにて到達し(within),生検で扁平上皮癌と診断した.ファントムで,気管支鏡を180度回転させた例と通常挿入例ではスコープの軌跡が異なることが示された.結論.左上区の尾側枝にアプローチする場合は,気管支鏡を180度回転させる手技が有効な場合がある. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.41.2_170 |