3次元再構築画像が診断に有用であった右傍気管囊胞の症例

背景.傍気管囊胞は胸郭入口部レベルに位置し,主に右背側に気管との交通をもつ囊胞性病変とされている.無症状のことが多く,偶然撮影したCTにて発見される.症例.本症例は71歳男性で,咽頭痛を主訴に当院を受診した.精査のために施行した頸・胸部CTにて気管右背側に囊胞性病変を認めた.3次元再構築CT(3DCT)画像より気管との交通が疑われ,気管支鏡検査を施行したところ,気管右背側に2つの小孔を認め,傍気管囊胞と診断した.結論.傍気管囊胞における囊胞と気管との交通は小さいため,気管支鏡検査では異常を認めないことが多い.冠状断を含めたthin slice CT,3DCTなどを用いて様々な視点から評価するこ...

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Veröffentlicht in:気管支学 2018/09/25, Vol.40(5), pp.464-467
Hauptverfasser: 吉田, 正宏, 齋藤, 善也, 北原, 愛梨, 長谷川, 司, 合地, 美奈, 桑野, 和善
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.傍気管囊胞は胸郭入口部レベルに位置し,主に右背側に気管との交通をもつ囊胞性病変とされている.無症状のことが多く,偶然撮影したCTにて発見される.症例.本症例は71歳男性で,咽頭痛を主訴に当院を受診した.精査のために施行した頸・胸部CTにて気管右背側に囊胞性病変を認めた.3次元再構築CT(3DCT)画像より気管との交通が疑われ,気管支鏡検査を施行したところ,気管右背側に2つの小孔を認め,傍気管囊胞と診断した.結論.傍気管囊胞における囊胞と気管との交通は小さいため,気管支鏡検査では異常を認めないことが多い.冠状断を含めたthin slice CT,3DCTなどを用いて様々な視点から評価することが重要である.本症例では3DCTが傍気管囊胞の診断に有用であった.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.40.5_464