EBUS-TBNA施行後に心膜炎を来し,心タンポナーデに至った1例

背景.超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)は有用で安全性の高い検査とされているが,検査後に心膜炎を来し,心タンポナーデに至った1例を経験したので報告する.症例.81歳男性.転移性脳腫瘍による痙攣発作を契機に精査され,胸部造影CT検査にて縦隔リンパ節腫大を認め当科紹介となった.#10Lリンパ節に対してEBUS-TBNAを行い非小細胞肺癌と診断し,合併症なく退院した.検査後14日目に呼吸困難を認め緊急入院となった.急性心膜炎,心タンポナーデと診断し,心囊穿刺にて膿性心囊液を600 ml排液した.その後12日間の心囊ドレナージと26日間の抗菌薬投与を行い軽快に至った.結論.EBUS-T...

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Veröffentlicht in:気管支学 2018/05/25, Vol.40(3), pp.185-190
Hauptverfasser: 田村, 健太郎, 福山, 聡, 工藤, 国弘, 原田, 英治, 濵田, 直樹, 中西, 洋一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)は有用で安全性の高い検査とされているが,検査後に心膜炎を来し,心タンポナーデに至った1例を経験したので報告する.症例.81歳男性.転移性脳腫瘍による痙攣発作を契機に精査され,胸部造影CT検査にて縦隔リンパ節腫大を認め当科紹介となった.#10Lリンパ節に対してEBUS-TBNAを行い非小細胞肺癌と診断し,合併症なく退院した.検査後14日目に呼吸困難を認め緊急入院となった.急性心膜炎,心タンポナーデと診断し,心囊穿刺にて膿性心囊液を600 ml排液した.その後12日間の心囊ドレナージと26日間の抗菌薬投与を行い軽快に至った.結論.EBUS-TBNA後に心膜炎を来した症例の報告は稀であるが重篤な合併症であり,文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.40.3_185