アルゴンプラズマ凝固療法の5週間後に気管支胸腔瘻を来した肺扁平上皮癌の1例

背景.気道出血に対し止血目的に用いるアルゴンプラズマ凝固(APC)は,比較的安全性の高い処置として認識されている.症例.73歳男性.肺扁平上皮癌に対する化学療法中に施行した気管支鏡検査で左主気管支壁からの持続出血を認めた.気管支鏡下でAPCを行い止血した.しかし焼灼部位で気管支が穿孔し,5週間後に気管支胸腔瘻を来したことが判明した.その後,膿気胸から敗血症に至った.結論.APCは安全性の高い処置ではあるが,化学療法や放射線療法後の病変に対し施行する場合は穿孔のリスクが高まる可能性がある....

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Veröffentlicht in:気管支学 2018/03/25, Vol.40(2), pp.134-138
Hauptverfasser: 本田, 樹里, 篠原, 絵美, 中川, 淳, 高際, 淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.気道出血に対し止血目的に用いるアルゴンプラズマ凝固(APC)は,比較的安全性の高い処置として認識されている.症例.73歳男性.肺扁平上皮癌に対する化学療法中に施行した気管支鏡検査で左主気管支壁からの持続出血を認めた.気管支鏡下でAPCを行い止血した.しかし焼灼部位で気管支が穿孔し,5週間後に気管支胸腔瘻を来したことが判明した.その後,膿気胸から敗血症に至った.結論.APCは安全性の高い処置ではあるが,化学療法や放射線療法後の病変に対し施行する場合は穿孔のリスクが高まる可能性がある.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.40.2_134