EBUS-GS法に鉗子口からの生理食塩液注入を併用し末梢空洞病変への到達が確認できた2例
背景.ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS法)は肺末梢病変の診断に有用であるが,小型空洞性病変は透視でしばしば不明瞭かつ, EBUSで病変到達の確認が困難なことがある. EBUS-GS法に鉗子口からの生理食塩液(生食)注入を併用し,末梢空洞病変への到達が明確に確認できた2例を経験した.症例1. 36歳女性.検診胸部X線写真で右上肺野に結節影を認め当科を紹介受診した.胸部CTでは右S^2に15mm大の空洞性病変があり,気管支鏡検査で関与気管支であるB^2a ii βxから生食を注入してEBUS-GS法を施行,卵型の空洞内に生食が充満した画像を得て,回収した洗浄液から, M. a...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2015/03/25, Vol.37(2), pp.197-202 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS法)は肺末梢病変の診断に有用であるが,小型空洞性病変は透視でしばしば不明瞭かつ, EBUSで病変到達の確認が困難なことがある. EBUS-GS法に鉗子口からの生理食塩液(生食)注入を併用し,末梢空洞病変への到達が明確に確認できた2例を経験した.症例1. 36歳女性.検診胸部X線写真で右上肺野に結節影を認め当科を紹介受診した.胸部CTでは右S^2に15mm大の空洞性病変があり,気管支鏡検査で関与気管支であるB^2a ii βxから生食を注入してEBUS-GS法を施行,卵型の空洞内に生食が充満した画像を得て,回収した洗浄液から, M. aviumの診断を得た.症例2. 66歳男性.肺胞出血を伴った顕微鏡的多発血管炎の診断で膠原病内科で加療中,ステロイド漸減中に右中肺野に長径20mm大の結節影が出現し当科を紹介受診した.経過観察で陰影が増大し空洞が出現したため,気管支鏡検査を施行した.関与気管支であるB^3a ii αyxから生食の注入とEBUS-GS法を施行し,空洞内へのGS到達を確認できた.結論.関与気管支から注入した生食は末梢空洞内に貯留し,画像で空洞壁が明瞭に描出されるため,空洞内・空洞壁の立体構築が推測可能となり,口側の空洞壁からの擦過や組織生検をより安全かつ確実に施行できると考えられる. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.37.2_197 |