細径気管支鏡によって肉眼的に観察し得た食道原発悪性黒色腫の孤立肺転移の1例
背景.肺は悪性黒色腫の転移好発部位であるが,実際に悪性黒色腫の肺転移を直接気管支鏡で観察した報告は少ない.症例.65歳男性.食道原発悪性黒色腫切除術施行後.術後5年目に,CT検査およびFDG-PET-CT検査で左肺下葉S^ に1cm大の結節を認め,気管支鏡検査を施行した.細径気管支鏡にて,左B^ _a気管支内腔に黒色の色素沈着を伴う隆起性の腫瘤を認めた.経気管支肺生検による組織学的検査で悪性黒色腫の再発と診断され,胸腔鏡下左下葉切除術を施行した.しかし,3カ月後に多発脳転移と左気管支内転移で再発し,全脳照射(30Gy/10fr)施行後,保存的対症療法の方針となった.胸腔鏡手術から6カ月後に原病...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2014/07/25, Vol.36(4), pp.417-421 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.肺は悪性黒色腫の転移好発部位であるが,実際に悪性黒色腫の肺転移を直接気管支鏡で観察した報告は少ない.症例.65歳男性.食道原発悪性黒色腫切除術施行後.術後5年目に,CT検査およびFDG-PET-CT検査で左肺下葉S^ に1cm大の結節を認め,気管支鏡検査を施行した.細径気管支鏡にて,左B^ _a気管支内腔に黒色の色素沈着を伴う隆起性の腫瘤を認めた.経気管支肺生検による組織学的検査で悪性黒色腫の再発と診断され,胸腔鏡下左下葉切除術を施行した.しかし,3カ月後に多発脳転移と左気管支内転移で再発し,全脳照射(30Gy/10fr)施行後,保存的対症療法の方針となった.胸腔鏡手術から6カ月後に原病死された.結論.悪性黒色腫は内視鏡所見で独特な黒色の結節を示すため,悪性黒色腫の肺転移や気管支転移の診断に気管支鏡検査が有用である. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.36.4_417 |