二期的区域洗浄により在宅酸素療法の離脱が可能であった肺胞蛋白症の1例
背景.肺胞蛋白症に対しては全肺胞洗浄法が標準的治療法とされているが,術中の低酸素血症が問題となることがある.また区域洗浄法では不十分な洗浄効果や反復施行による感染合併が指摘されている.今回我々は,全身麻酔下に気管支鏡を用いて片肺ずつ各区域を洗浄する二期的区域洗浄法を施行した.症例. 38歳男性.労作時呼吸困難を主訴とし, CTで両下葉のすりガラス状陰影を認めた.気管支肺胞洗浄液は米のとぎ汁様に白濁しており,抗GM-CSF抗体が陽性であった.特発性肺胞蛋白症で重症度3度と診断し,術前より在宅酸素療法を導入されていたため,片肺ずつ2回に分けて区域洗浄を行った.術後は酸素化が改善して酸素不要となった...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2013/09/25, Vol.35(5), pp.542-546 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.肺胞蛋白症に対しては全肺胞洗浄法が標準的治療法とされているが,術中の低酸素血症が問題となることがある.また区域洗浄法では不十分な洗浄効果や反復施行による感染合併が指摘されている.今回我々は,全身麻酔下に気管支鏡を用いて片肺ずつ各区域を洗浄する二期的区域洗浄法を施行した.症例. 38歳男性.労作時呼吸困難を主訴とし, CTで両下葉のすりガラス状陰影を認めた.気管支肺胞洗浄液は米のとぎ汁様に白濁しており,抗GM-CSF抗体が陽性であった.特発性肺胞蛋白症で重症度3度と診断し,術前より在宅酸素療法を導入されていたため,片肺ずつ2回に分けて区域洗浄を行った.術後は酸素化が改善して酸素不要となった.結論.二期的区域洗浄は呼吸状態が不良であっても施行可能であり,十分な洗浄効果が得られた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.35.5_542 |