嚢胞状陰影を呈した中縦隔悪性リンパ腫の1例

背景.嚢胞状陰影を呈する縦隔悪性リンパ腫は稀である.今回,嚢胞状陰影を呈し中縦隔に発生した悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する.症例. 37歳男性.前胸部痛,発熱を主訴に受診した.胸部造影CT検査にて甲状腺左葉に嚢胞性病変,及び中縦隔に腫瘍を認めた.中縦隔の腫瘍は5.3×3.8×5.1cm大の比較的均一に造影効果のある軟部組織で,内部に境界明瞭な分葉状の嚢胞成分を含んでいた.また, ^ F-fluorodeoxy glucose positron emission tomographyにてその腫瘍の充実成分に集積を認めた.確定診断目的で胸腔鏡下リンパ節生検術を施行した.病理組織検査,免疫学...

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Veröffentlicht in:気管支学 2012/11/25, Vol.34(6), pp.594-598
Hauptverfasser: 丸井, 努, 後藤, 英子, 長谷川, 貴昭, 二村, 洋平, 堀場, あかね, 石黒, 崇, 吉田, 勉, 澤, 祥幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.嚢胞状陰影を呈する縦隔悪性リンパ腫は稀である.今回,嚢胞状陰影を呈し中縦隔に発生した悪性リンパ腫の1例を経験したので報告する.症例. 37歳男性.前胸部痛,発熱を主訴に受診した.胸部造影CT検査にて甲状腺左葉に嚢胞性病変,及び中縦隔に腫瘍を認めた.中縦隔の腫瘍は5.3×3.8×5.1cm大の比較的均一に造影効果のある軟部組織で,内部に境界明瞭な分葉状の嚢胞成分を含んでいた.また, ^ F-fluorodeoxy glucose positron emission tomographyにてその腫瘍の充実成分に集積を認めた.確定診断目的で胸腔鏡下リンパ節生検術を施行した.病理組織検査,免疫学的検査,表面マーカー,遺伝子検査にてTリンパ芽球性リンパ腫の診断であった.術後,化学療法を施行した.結論.中縦隔に発生し,嚢胞状陰影を呈した縦隔原発悪性リンパ腫を経験したので報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.34.6_594