閉塞性肺炎を繰り返した気管支内過誤腫の1例

背景.気管支内過誤腫は比較的稀な疾患である.今回我々は閉塞性肺炎を繰り返した気管支内過誤腫の1例を経験した.症例.25歳男性.最近1年以内に肺炎に対し4回の治療歴があった.2010年6月に左肺炎にて緊急入院した.CT検査で左上葉無気肺及び左上葉支から左主気管支にかけてのびる17mmの腫瘤様陰影を認めた.気管支鏡検査では,腫瘤は左上葉支から主気管支へ突出し,主気管支内腔の90%以上を占めていた.上葉支入口部は腫瘤により確認し得ず,内視鏡的治療は困難と判断した.生検で過誤腫と診断された.手術は,まず舌区域切除を施行したが腫瘤茎は確認し得なかった.最終的に上葉切除を行い,上葉支入口部の上区支側軟骨部...

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Veröffentlicht in:気管支学 2012/01/25, Vol.34(1), pp.17-20
Hauptverfasser: 水谷, 栄基, 森田, 理一郎, 大河内, 康実, 笠井, 昭吾, 徳田, 均
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.気管支内過誤腫は比較的稀な疾患である.今回我々は閉塞性肺炎を繰り返した気管支内過誤腫の1例を経験した.症例.25歳男性.最近1年以内に肺炎に対し4回の治療歴があった.2010年6月に左肺炎にて緊急入院した.CT検査で左上葉無気肺及び左上葉支から左主気管支にかけてのびる17mmの腫瘤様陰影を認めた.気管支鏡検査では,腫瘤は左上葉支から主気管支へ突出し,主気管支内腔の90%以上を占めていた.上葉支入口部は腫瘤により確認し得ず,内視鏡的治療は困難と判断した.生検で過誤腫と診断された.手術は,まず舌区域切除を施行したが腫瘤茎は確認し得なかった.最終的に上葉切除を行い,上葉支入口部の上区支側軟骨部に腫瘤茎を確認し得たため,左主気管支を楔状に切除して腫瘤を摘出した.結論.本症例では腫瘍の発生部位と大きさから,最終的に主気管支を楔状に切除する肺葉切除術を施行した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.34.1_17