12.肺放線菌との混合感染が疑われた肺膿瘍の1例(第138回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
72歳男性. 2008年12月より咳嗽, 喀痰が出現. 翌年2月より右胸背部痛が出現. 画像上右下葉S8に5cm大の腫瘤性病変を認め, 精査目的にて入院. TBLB, CT下生検を施行するも悪性所見を認めず, 血液検査での炎症反応高値から肺膿瘍の可能性も考慮しMEPM 1.5gを11日間投与. 腫瘤は軽度縮小した. 同年5月中旬より咳嗽増加し血痰が出現したため再入院. CT下生検の組織所見を再検討し, 高度の形質細胞浸潤などから, 炎症性偽腫瘍を疑った. PSL 30mgより開始し腫瘤は縮小傾向であったが20mgに減量したところ, 腫瘤の再増大を認め, 8月にVATS下右下葉切除施行. 切除標...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2011/11/25, Vol.33(6), pp.498 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 72歳男性. 2008年12月より咳嗽, 喀痰が出現. 翌年2月より右胸背部痛が出現. 画像上右下葉S8に5cm大の腫瘤性病変を認め, 精査目的にて入院. TBLB, CT下生検を施行するも悪性所見を認めず, 血液検査での炎症反応高値から肺膿瘍の可能性も考慮しMEPM 1.5gを11日間投与. 腫瘤は軽度縮小した. 同年5月中旬より咳嗽増加し血痰が出現したため再入院. CT下生検の組織所見を再検討し, 高度の形質細胞浸潤などから, 炎症性偽腫瘍を疑った. PSL 30mgより開始し腫瘤は縮小傾向であったが20mgに減量したところ, 腫瘤の再増大を認め, 8月にVATS下右下葉切除施行. 切除標本でS8に空洞形成を伴う充実性病変を認め, 組織学的に拡張した気管支を中心に好中球集簇を伴う高度な炎症細胞浸潤を認めた. 周辺の肺胞腔内に好中球浸潤と放線菌の細菌塊を認め放線菌症と診断した. 診断に難渋した放線菌感染症の1例を報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.33.6_498_3 |