2.多発結節影を呈し肺癌との鑑別を要したCOPD合併肺非結核性抗酸菌症の1例(第138回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

67歳男性. 職業は55歳までメッキ工場に勤務していた. 10~15本/日×20年(20~40歳)の喫煙歴がある. 4年前から労作時の息切れがあり, 2年前より近医でCOPDとして治療を受けていた. 胸部X線写真にて右肺に多発結節影を指摘され当院に紹介初診となった. CTでは両肺野に著明な気腫性病変とrS6に29mm大の気管支血管束を引き込む結節影および右肺に複数の結節影を認めた. 経気管支肺生検では悪性所見はなく, 慢性炎症を伴う類上皮細胞性肉芽腫を認めた. QFTは陰性, 胃液抗酸菌検査で塗抹陰性, M.avium-PCR陽性, 培養でM.aviumを同定した. CAM, RFP, EB3...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2011/11/25, Vol.33(6), pp.496
Hauptverfasser: 長倉, 秀幸, 西川, 正憲, 草野, 暢子, 小澤, 聡子, 掛水, 信将, 権藤, 俊一, 家本, 陽一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:67歳男性. 職業は55歳までメッキ工場に勤務していた. 10~15本/日×20年(20~40歳)の喫煙歴がある. 4年前から労作時の息切れがあり, 2年前より近医でCOPDとして治療を受けていた. 胸部X線写真にて右肺に多発結節影を指摘され当院に紹介初診となった. CTでは両肺野に著明な気腫性病変とrS6に29mm大の気管支血管束を引き込む結節影および右肺に複数の結節影を認めた. 経気管支肺生検では悪性所見はなく, 慢性炎症を伴う類上皮細胞性肉芽腫を認めた. QFTは陰性, 胃液抗酸菌検査で塗抹陰性, M.avium-PCR陽性, 培養でM.aviumを同定した. CAM, RFP, EB3剤併用化学療法により, 肺野の結節影は改善した. COPDに合併した非定型的な画像を呈した肺非結核性抗酸菌症の1例を報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.33.6_496_3