21.自家蛍光電子気管支内視鏡画像でマゼンタ色を呈し内視鏡的早期癌と鑑別を要した気管アミロイドーシスの1例(第34回 日本呼吸器内視鏡学会九州支部会)
気管気管支アミロイドーシスは中高年にみられる比較的稀な疾患である. 蛍光気管支内視鏡による観察は, 上皮内癌や扁平上皮異形成など微細な病変の早期発見を可能にしてきているが, 蛍光気管支内視鏡による気管アミロイドーシスの観察報告例は検索した限り認められなかった. 症例は71歳男性. 右肺尖部の結節影を指摘され, 精査目的で入院. 結節影は, 経気管支肺生検, PETで積極的に悪性を疑う所見なく, CT画像上も陳旧性炎症性病変と考えられ, 経過観察としたが, 気管支内視鏡検査時に, 気管中部軟骨輪部に一部輪状ひだ消失を伴う軽度の扁平な隆起性病変を認めた. その表面は小顆粒状で発赤し, 一部白色調の...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2011/09/25, Vol.33(5), pp.397-398 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 気管気管支アミロイドーシスは中高年にみられる比較的稀な疾患である. 蛍光気管支内視鏡による観察は, 上皮内癌や扁平上皮異形成など微細な病変の早期発見を可能にしてきているが, 蛍光気管支内視鏡による気管アミロイドーシスの観察報告例は検索した限り認められなかった. 症例は71歳男性. 右肺尖部の結節影を指摘され, 精査目的で入院. 結節影は, 経気管支肺生検, PETで積極的に悪性を疑う所見なく, CT画像上も陳旧性炎症性病変と考えられ, 経過観察としたが, 気管支内視鏡検査時に, 気管中部軟骨輪部に一部輪状ひだ消失を伴う軽度の扁平な隆起性病変を認めた. その表面は小顆粒状で発赤し, 一部白色調の付着物が認められ, 自家蛍光電子気管支内視鏡システム(auto fluorescence imaging bronchovideoscope system:AFI)画像で, 病変がマゼンタ色に描出された. 同部位を生検し, 病理組織で軽度から中等度の異型扁平上皮の増殖を認め, 扁平上皮癌を否定できなかった. 5か月後に気管支内視鏡検査再検したところ, 隆起性病変は軽度縮小し, マゼンタ色もやや消退していた. 前回と同部位を生検し, 病理組織で気管粘膜にHE染色およびコンゴーレッド染色でアミロイドの沈着を認め, 気管アミロイドーシスと診断した. 多発性骨髄腫などのアミロイドーシスをきたす基礎疾患を特に認めなかった. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.33.5_397_5 |