9.医原性気管損傷に対してDumon Yステントを用いて治癒しえた1例(第137回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は86歳女性. 心筋虚血による心肺停止のため近医へ救急搬送. その際に気管挿管され心肺蘇生された. 人工呼吸管理となり翌日に皮下気腫が出現. CT検査にて皮下気腫, 縦隔気腫が認められ, 気管支鏡検査で気管膜様部に気管挿管の影響と思われる裂創を認めた. 裂創部末梢まで気管チューブを進め全身管理を継続された. 徐々に全身状態は安定し, 心肺停止による後遺症もみられなかったが, 気管損傷のため気管チューブの抜管は不能であった. 治療目的に当科紹介転院. 気管損傷部を観察すると, 声門下より気管分岐上2cmまで長さ6cmの裂創を認めた. 心筋虚血後のため手術リスクが高いと考え, ステント留置によ...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2011/09/25, Vol.33(5), pp.372 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は86歳女性. 心筋虚血による心肺停止のため近医へ救急搬送. その際に気管挿管され心肺蘇生された. 人工呼吸管理となり翌日に皮下気腫が出現. CT検査にて皮下気腫, 縦隔気腫が認められ, 気管支鏡検査で気管膜様部に気管挿管の影響と思われる裂創を認めた. 裂創部末梢まで気管チューブを進め全身管理を継続された. 徐々に全身状態は安定し, 心肺停止による後遺症もみられなかったが, 気管損傷のため気管チューブの抜管は不能であった. 治療目的に当科紹介転院. 気管損傷部を観察すると, 声門下より気管分岐上2cmまで長さ6cmの裂創を認めた. 心筋虚血後のため手術リスクが高いと考え, ステント留置による治療の方針とした. 全身麻酔下に硬性鏡を用いてDumon Yステントを挿入した. 喀痰排出困難が予想されたため輪状甲状間膜切開(ミニトラック)を挿入した. 施行後は気管チューブの抜管が可能となり, 合併症を認めずステント留置後20日目に軽快転院. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.33.5_372_4 |