29.肺類上皮血管内皮腫様の肺内進展を示した悪性胸膜中皮腫の1例(第136回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は72歳, 男性. 労作時呼吸困難と右前胸部痛を主訴に当科を受診. 胸部X線で右胸水貯留を指摘された. 胸腔ドレナージ後の胸部CTで右胸膜のびまん性肥厚と右S 10に8mm大の結節影を認めた. 胸腔鏡下胸膜生検および右下葉部分切除を施行したところ, 病理組織学的には臓側胸膜から肺内に進展する二相型悪性胸膜中皮腫を認め, 肺内の結節は類上皮血管内皮腫様の所見を認めた. 免疫組織化学染色では, 腫瘍細胞はカルレチニン強陽性, CEA陰性を示し, 類上皮血管内皮腫様の病変では血管内皮細胞マーカー(CD34, 第VIII因子関連抗原)が陰性であり, 二相型悪性胸膜中皮腫の類上皮血管内皮腫様の肺内進...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2011/05/25, Vol.33(3), pp.215 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は72歳, 男性. 労作時呼吸困難と右前胸部痛を主訴に当科を受診. 胸部X線で右胸水貯留を指摘された. 胸腔ドレナージ後の胸部CTで右胸膜のびまん性肥厚と右S 10に8mm大の結節影を認めた. 胸腔鏡下胸膜生検および右下葉部分切除を施行したところ, 病理組織学的には臓側胸膜から肺内に進展する二相型悪性胸膜中皮腫を認め, 肺内の結節は類上皮血管内皮腫様の所見を認めた. 免疫組織化学染色では, 腫瘍細胞はカルレチニン強陽性, CEA陰性を示し, 類上皮血管内皮腫様の病変では血管内皮細胞マーカー(CD34, 第VIII因子関連抗原)が陰性であり, 二相型悪性胸膜中皮腫の類上皮血管内皮腫様の肺内進展と診断した. 肺類上皮血管内皮腫様の肺内進展を示した二相型悪性胸膜中皮腫は非常に稀であり, 文献的考察を加え報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.33.3_215_2 |