肺原発粘液線維肉腫の1例

背景.肺原発の肉腫は極めて稀である.今回我々は,術前に肺肉腫との診断に至り,術後15ヵ月で再発した肺原発粘液線維肉腫の1例を経験したので報告する.症例.49歳.男性.2008年11月,発熱・咳嗽を主訴に近医を受診した.胸部X線にて右上肺野に異常陰影を発見され当院を紹介受診した.初診時の胸部CTにて右肺上葉に50mm大の腫瘤を認め,肺癌が疑われた.気管支鏡検査にて肺肉腫と診断し(cT2aN0M0,stage IB).右上葉切除術を施行した.病理診断は粘液線維肉腫pT3N0M0,stage IIBであった.その後外来で経過観察していたが,術後15ヵ月で縦隔に再発を認めた.その後IFM+ADM,GE...

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Veröffentlicht in:気管支学 2011/05/25, Vol.33(3), pp.172-176
Hauptverfasser: 高山, 裕介, 江川, 博彌, 菅原, 文博
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.肺原発の肉腫は極めて稀である.今回我々は,術前に肺肉腫との診断に至り,術後15ヵ月で再発した肺原発粘液線維肉腫の1例を経験したので報告する.症例.49歳.男性.2008年11月,発熱・咳嗽を主訴に近医を受診した.胸部X線にて右上肺野に異常陰影を発見され当院を紹介受診した.初診時の胸部CTにて右肺上葉に50mm大の腫瘤を認め,肺癌が疑われた.気管支鏡検査にて肺肉腫と診断し(cT2aN0M0,stage IB).右上葉切除術を施行した.病理診断は粘液線維肉腫pT3N0M0,stage IIBであった.その後外来で経過観察していたが,術後15ヵ月で縦隔に再発を認めた.その後IFM+ADM,GEM+DOCによる化学療法を施行しSDで経過している.結論.肺原発粘液線維肉腫の1切除例を経験した.治癒切除が第一選択となるが局所再発も多く,有効な化学療法や放射線療法の確立が必要である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.33.3_172