8.-喀血の治療戦略-気管支鏡下気管支塞栓術で止血を得た大量喀血の2例(第39回 日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)
喀血の治療では迅速かつ確実な止血が最も重要であり, そのためにはまず出血源の早急な同定が不可欠である. 当院では大量喀血例には直ちに全身麻酔下に気管支鏡検査を施行し, 安全かつ確実に出血源を同定するとともに止血剤注入やバルーンによる一時止血を行うよう努めている. 治療においては喀血の90%は気管支動脈からの出血であることから, 気管支動脈塞栓術が止血に有効である. 当院では気管支鏡検査と同時に気管支動脈造影を行い, 原因血管を特定して確実に塞栓することを治療原則としている. しかし, 肺結核, 肺癌, 肺アスペルギルス症などに由来する大量喀血は, 止血剤や気管支動脈塞栓術での止血に限界があるこ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 気管支学 2010/09/25, Vol.32(5), pp.478 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 喀血の治療では迅速かつ確実な止血が最も重要であり, そのためにはまず出血源の早急な同定が不可欠である. 当院では大量喀血例には直ちに全身麻酔下に気管支鏡検査を施行し, 安全かつ確実に出血源を同定するとともに止血剤注入やバルーンによる一時止血を行うよう努めている. 治療においては喀血の90%は気管支動脈からの出血であることから, 気管支動脈塞栓術が止血に有効である. 当院では気管支鏡検査と同時に気管支動脈造影を行い, 原因血管を特定して確実に塞栓することを治療原則としている. しかし, 肺結核, 肺癌, 肺アスペルギルス症などに由来する大量喀血は, 止血剤や気管支動脈塞栓術での止血に限界があることも少なくない. 当院ではそのような症例に対して気管支鏡下に出血源の気管支を塞栓して止血を得ている. 気管支鏡下気管支塞栓術で止血を得た2例を報告する. |
---|---|
ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.32.5_478_2 |