26.造影胸部CTによる3D再構築が診断に有用であった肺葉内肺分画症(Pryce I型)の1例(第133回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は21歳男性. 2009年6月に血痰を主訴に当院を受診した. 止血剤の内服治療で一時的に改善したが, 再び2回にわたって繰り返す血痰を認め, 2010年1月に精査加療目的で入院となった. 気管支鏡検査では, 明らかな出血源は認められなかった. 胸部造影CT検査では, 右S10に浸潤影, 同部位に下行大動脈から直接分岐する異常輸入動脈を認め, 3D再構築により明瞭に異常血管を描出することができた. 肺底動脈大動脈起始症(肺葉内肺分画症Pryce I型)と診断し, 胸腔鏡下に異常血管の結紮・切離を行った. 術後は再出血なく経過している. 繰り返す血痰の原因として, 肺分画症も考慮に入れるべきで...

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Veröffentlicht in:気管支学 2010/09/25, Vol.32(5), pp.474-475
Hauptverfasser: 後町, 杏子, 坂本, 晋, 卜部, 尚久, 鈴木, 亜衣香, 壽満, ありさ, 市川, 敦央, 和田, 知博, 岩田, 基秀, 村松, 陽子, 石田, 文昭, 菊池, 直, 阪口, 真之, 佐野, 剛, 佐藤, 敬太, 杉野, 圭史, 磯部, 和順, 高井, 雄二郎, 本間, 栄, 笹本, 修一, 高木, 啓吾
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は21歳男性. 2009年6月に血痰を主訴に当院を受診した. 止血剤の内服治療で一時的に改善したが, 再び2回にわたって繰り返す血痰を認め, 2010年1月に精査加療目的で入院となった. 気管支鏡検査では, 明らかな出血源は認められなかった. 胸部造影CT検査では, 右S10に浸潤影, 同部位に下行大動脈から直接分岐する異常輸入動脈を認め, 3D再構築により明瞭に異常血管を描出することができた. 肺底動脈大動脈起始症(肺葉内肺分画症Pryce I型)と診断し, 胸腔鏡下に異常血管の結紮・切離を行った. 術後は再出血なく経過している. 繰り返す血痰の原因として, 肺分画症も考慮に入れるべきである.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.32.5_474_5