ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)を用いた気管支鏡検査 : 生検と擦過,どちらを先行させるべきか
背景.肺末梢病変に対する気管支鏡検査において,ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)の使用が普及し始めている.しかし,気管支擦過と経気管支生検の施行順に決まりはない.目的.EBUS-GSを使用した気管支鏡検査において,擦過と生検のどちらを先行させたほうが診断率が高いかにつき,前向きに検討した.対象と方法.対象はEBUS-GSで病変の描出を確認し,擦過および生検を施行した病変.検体採取順は期間で区切り,コホートA:擦過のあとに生検(2007.6.1〜2008.3.31),コホートB:生検のあとに擦過(2008.4.1〜2009.1.31)とした.診断率を評価項目とし,付随的に検...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2010/09/25, Vol.32(5), pp.395-401 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.肺末梢病変に対する気管支鏡検査において,ガイドシース併用気管支腔内超音波断層法(EBUS-GS)の使用が普及し始めている.しかし,気管支擦過と経気管支生検の施行順に決まりはない.目的.EBUS-GSを使用した気管支鏡検査において,擦過と生検のどちらを先行させたほうが診断率が高いかにつき,前向きに検討した.対象と方法.対象はEBUS-GSで病変の描出を確認し,擦過および生検を施行した病変.検体採取順は期間で区切り,コホートA:擦過のあとに生検(2007.6.1〜2008.3.31),コホートB:生検のあとに擦過(2008.4.1〜2009.1.31)とした.診断率を評価項目とし,付随的に検体採取の順番が,擦過細胞診の適切標本作製に影響を与えるかにつき検討した.結果.コホートAでは,EBUS-GSを使用した病変は81病変あり,うちEBUS描出可能であった病変は72病変(EBUS描出率:88.9%),かつ擦過および生検を施行した病変は69病変であった.同様にコホートBでは,EBUS-GS使用病変は71病変,描出病変は68病変(95.8%),両者施行病変は66病変であった.最大径の平均値はコホートA,Bとも28.6mmであった.全135病変の診断率は83.0%(112/135病変),全悪性疾患の診断率は90.8%(108/119病変)であった.悪性病変119例の生検診断率・擦過診断率・両者合わせた診断率はそれぞれ,コホートA:77.2%,78.9%,87.7%,コホートB:85.5%,87.1%,93.5%であり,有意差はみられなかった.また,検体採取の順は細胞診の標本作製および診断に影響を与えなかった.結論.EBUS-GSを使用した気管支鏡検査において,EBUSで病変が描出できれば,擦過・生検の施行順は診断率に影響しない. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.32.5_395 |