20.気管に発生した扁平上皮癌の1切除例(第132回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

82歳男性. 血痰, 呼吸苦にて近医受診. 画像上気管癌疑いで気管支鏡検査施行. 声帯から6軟骨輪尾側の気管右壁に表面不整, 易出血性の広基性隆起を認めた. 病変は末梢側に約5軟骨輪にわたって存在し, その下端から気管分岐部までは6cmだった. 生検で扁平上皮癌と診断され, CT, MRIにて病変は気管壁内に限局しており, 高周波スネアによるポリペクトミーを施行し腫瘍を縮小した上で手術を施行した. 【手術】胸骨切開でアプローチ. 主要血管, 気管をテーピングした後に気管支鏡で末梢側切離部を確認し気管切離. 術野挿管下で口側6軟骨輪の気管を切離した. 迅速病理診断にて断端陰性を確認し, 気管は端...

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Veröffentlicht in:気管支学 2010/05/25, Vol.32(3), pp.295
Hauptverfasser: 伊藤, 諭子, 秋山, 啓輔, 細田, 篤志, 松本, 高明, 小川, 史洋, 天野, 英樹, 根津, 賢司, 伊豫田, 明, 佐藤, 之俊, 井川, 聡, 益田, 典幸, 一戸, 昌明, 蒋, 世旭, 岡安, 勲
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:82歳男性. 血痰, 呼吸苦にて近医受診. 画像上気管癌疑いで気管支鏡検査施行. 声帯から6軟骨輪尾側の気管右壁に表面不整, 易出血性の広基性隆起を認めた. 病変は末梢側に約5軟骨輪にわたって存在し, その下端から気管分岐部までは6cmだった. 生検で扁平上皮癌と診断され, CT, MRIにて病変は気管壁内に限局しており, 高周波スネアによるポリペクトミーを施行し腫瘍を縮小した上で手術を施行した. 【手術】胸骨切開でアプローチ. 主要血管, 気管をテーピングした後に気管支鏡で末梢側切離部を確認し気管切離. 術野挿管下で口側6軟骨輪の気管を切離した. 迅速病理診断にて断端陰性を確認し, 気管は端々吻合にて再建した. 術後は7日間の頸部前屈固定とした. 【経過】術後経過良好で退院. 文献的検討を加え報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.32.3_295_5