気管支内腔病変と両側胸水を伴った肺サルコイドーシスの1例

背景.今回我々は気管支内腔病変と両側胸水貯留を呈した肺サルコイドーシスの1例を経験した.症例.27歳男性.乾性咳嗽,労作時呼吸困難を主訴に当科紹介入院となった.胸部X線,CTでは両側縦隔・肺門リンパ節腫脹,両側胸水貯留を認めた.胸水は滲出性でリンパ球優位であった.気管支鏡検査では気管支壁に粘膜不整および小結節影を認め,BALFではリンパ球数,CD4/8比の増加を認めた.肺胞および気管支粘膜の生検組織より非乾酪性類上皮肉芽腫の所見を認め,サルコイドーシスと診断した.ステロイド内服にて症状,胸水貯留,気管支鏡所見の速やかな改善を認めた.結論.本症例のように気管支内腔病変と胸水貯留を呈する肺サルコイ...

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Veröffentlicht in:気管支学 2009/11/25, Vol.31(6), pp.386-391
Hauptverfasser: 小嶋, 圭介, 柏原, 光介, 岩越, 一, 野津手, 大輔, 濱本, 淳二, 藤井, 一彦, 興梠, 博次
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:背景.今回我々は気管支内腔病変と両側胸水貯留を呈した肺サルコイドーシスの1例を経験した.症例.27歳男性.乾性咳嗽,労作時呼吸困難を主訴に当科紹介入院となった.胸部X線,CTでは両側縦隔・肺門リンパ節腫脹,両側胸水貯留を認めた.胸水は滲出性でリンパ球優位であった.気管支鏡検査では気管支壁に粘膜不整および小結節影を認め,BALFではリンパ球数,CD4/8比の増加を認めた.肺胞および気管支粘膜の生検組織より非乾酪性類上皮肉芽腫の所見を認め,サルコイドーシスと診断した.ステロイド内服にて症状,胸水貯留,気管支鏡所見の速やかな改善を認めた.結論.本症例のように気管支内腔病変と胸水貯留を呈する肺サルコイドーシスは稀であり,報告した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.31.6_386