29.乳び胸の診断に至った1例(第129回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は74歳女性. 2008年12月転倒し, 右側胸部を打撲. その後, 呼吸困難感出現したため当院外来受診. X線上右胸水を認め, 精査目的に当院入院となった. 胸腔穿刺にて乳白色の胸水を認め, また胸水中のTG 195mg/dlと高値を認め, 乳び胸の診断基準を満たした. 慢性腎不全・ペースメーカー挿入などの合併症があるため全身麻酔ではなく, 局所麻酔下胸腔鏡を施行した. 胸腔所見としては, 壁側胸膜に異常を認めず, 右下葉と胸壁が一部癒着しており, 薄い膜で覆われていた. その部位より乳びの漏出を確認した. また, 胸管シンチグラムでは右横隔膜上および右肺門付近に異常集積を認め, 漏出部...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2009/09/25, Vol.31(5), pp.342 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は74歳女性. 2008年12月転倒し, 右側胸部を打撲. その後, 呼吸困難感出現したため当院外来受診. X線上右胸水を認め, 精査目的に当院入院となった. 胸腔穿刺にて乳白色の胸水を認め, また胸水中のTG 195mg/dlと高値を認め, 乳び胸の診断基準を満たした. 慢性腎不全・ペースメーカー挿入などの合併症があるため全身麻酔ではなく, 局所麻酔下胸腔鏡を施行した. 胸腔所見としては, 壁側胸膜に異常を認めず, 右下葉と胸壁が一部癒着しており, 薄い膜で覆われていた. その部位より乳びの漏出を確認した. また, 胸管シンチグラムでは右横隔膜上および右肺門付近に異常集積を認め, 漏出部位であると考えられた. 転倒後におこる胸水としては血胸の報告が多いが, 本症例は乳び胸をおこした. 局所麻酔下胸腔鏡の画像と胸管シンチグラムの所見を含め報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.31.5_342_3 |