1.肺野末梢スリガラス陰影の診断に気管支鏡ナビゲーションシステムが有用であった2症例(第129回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例1は83歳女性. 左耳下腺MALTリンパ腫寛解後の経過観察中に, 胸部CTで右肺S 1に大きさ15mmのスリガラス陰影を指摘され精査となった. 胸部X線写真では陰影を確認できず, 術前に気管支鏡ナビゲーションシステムで病変部位への到達経路を確認し気管支鏡を施行した. 組織診は細気管支肺胞型増殖が優勢な腺癌の所見であった. 症例2は67歳女性. 大動脈解離(DeBakey IIIb型)で経過観察中に左肺S 1+2に大きさ28mmのスリガラス陰影を指摘された. 胸部X線写真では陰影を確認できず, 1回目の気管支鏡では, 病変が存在すると思われる部位から生検を行ったが採取できなかった. そこで2...

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Veröffentlicht in:気管支学 2009/09/25, Vol.31(5), pp.337
Hauptverfasser: 渡部, 峰明, 池田, 直哉, 市川, 寿子, 野村, 由至, 吉田, 匠生, 松野, 和彦, 新井, 良, 林, ゆめ子, 神谷, 周良, 安西, 真紀子, 館脇, 正充, 降旗, 友恵, 福島, 史哉, 知花, 和行, 福島, 康次, 福田, 健, 武政, 聡浩, 三好, 祐顕, 石井, 芳樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例1は83歳女性. 左耳下腺MALTリンパ腫寛解後の経過観察中に, 胸部CTで右肺S 1に大きさ15mmのスリガラス陰影を指摘され精査となった. 胸部X線写真では陰影を確認できず, 術前に気管支鏡ナビゲーションシステムで病変部位への到達経路を確認し気管支鏡を施行した. 組織診は細気管支肺胞型増殖が優勢な腺癌の所見であった. 症例2は67歳女性. 大動脈解離(DeBakey IIIb型)で経過観察中に左肺S 1+2に大きさ28mmのスリガラス陰影を指摘された. 胸部X線写真では陰影を確認できず, 1回目の気管支鏡では, 病変が存在すると思われる部位から生検を行ったが採取できなかった. そこで2回目はナビゲーションシステムを用い到達経路を確認してから施行した. 組織診は異型腺腫様過形成の所見だったが, 細気管支肺胞上皮癌も否定できない所見であった. ナビゲーションシステムは, X線透視下に陰影を確認できない限局的スリガラス陰影の診断率向上に有用であると考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.31.5_337_1