4.胸腔鏡にて肺癌胸膜播種を疑った肺サルコイドーシスの1例(第128回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
【症例】64歳女性. 【現病歴】検診にて右乳房腫瘤を指摘され, 当院外科受診. 穿刺吸引細胞診にて浸潤性乳管癌と診断された. 術前精査中CT検査にて両肺野に多発する小結節影と縦隔肺門リンパ節腫大を認め, PET検査にて同部位にFDG集積を認めた. 確定診断のため肺生検依頼にて当科紹介となった. 【手術】胸腔鏡下に右胸腔内を観察すると, 壁側胸膜と横隔膜面に白色小結節の多発を認め肺癌胸膜播種を疑った. また肺表面も凹凸不整で小結節が多発していた. 胸腔鏡下に壁側胸膜と横隔膜面の白色結節を数カ所摘出し, 肺部分切除にて肺内小結節を, さらに縦隔腫大リンパ節をそれぞれ摘出した. 【病理組織診断】いず...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2009/07/25, Vol.31(4), pp.259 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【症例】64歳女性. 【現病歴】検診にて右乳房腫瘤を指摘され, 当院外科受診. 穿刺吸引細胞診にて浸潤性乳管癌と診断された. 術前精査中CT検査にて両肺野に多発する小結節影と縦隔肺門リンパ節腫大を認め, PET検査にて同部位にFDG集積を認めた. 確定診断のため肺生検依頼にて当科紹介となった. 【手術】胸腔鏡下に右胸腔内を観察すると, 壁側胸膜と横隔膜面に白色小結節の多発を認め肺癌胸膜播種を疑った. また肺表面も凹凸不整で小結節が多発していた. 胸腔鏡下に壁側胸膜と横隔膜面の白色結節を数カ所摘出し, 肺部分切除にて肺内小結節を, さらに縦隔腫大リンパ節をそれぞれ摘出した. 【病理組織診断】いずれの検体もラ氏型巨細胞を伴う類上皮細胞性肉芽腫の多発を認め, 乾酪壊死はなく, Ziehl-Neelsen染色陰性であり, サルコイドーシスと診断された. 【考察】サルコイドーシスは多彩な臨床像を呈するが, 胸膜病変を伴うことは稀であり, 若干の文献的考察を含め報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.31.4_259_4 |