18. Expandable Metallic Stent(EMS)挿入から1年後に転移性腫瘍増殖による再気管狭窄・呼吸不全に対しステントインステントを行い改善した1例

腎細胞癌の74歳男性. 2006年の診断当時すでに多発肺転移, 骨転移を指摘されていた. 2007年3月呼吸不全にて当院救急外来を初診. 右肺は腫瘍と無気肺であり, 左肺にも多発転移巣を認めた. 気管は右方向に牽引され折れ曲がり弯曲が強かった. 転移性腫瘍は気管分岐部よりやや口側に隆起して気道の3分の2を閉塞し易出血性であった. EMS(20×40mm)挿入し呼吸困難は改善した. その後ステントの口側に新たな転移性腫瘍の隆起が出現し, 呼吸状態が徐々に悪化1年後の2008年3月に急性呼吸不全にて緊急入院し気管内挿管, 人工呼吸管理となった. 挿管後は呼吸状態改善し意識は清明となった. リスクは...

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Veröffentlicht in:気管支学 2009, Vol.31 (2), p.115-115
Hauptverfasser: 町田穣, 渡邉秀裕, 五十嵐尚志, 長崎彩, 小林謙太郎, 宇留間友宣, 関根秀明, 角田篤郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:腎細胞癌の74歳男性. 2006年の診断当時すでに多発肺転移, 骨転移を指摘されていた. 2007年3月呼吸不全にて当院救急外来を初診. 右肺は腫瘍と無気肺であり, 左肺にも多発転移巣を認めた. 気管は右方向に牽引され折れ曲がり弯曲が強かった. 転移性腫瘍は気管分岐部よりやや口側に隆起して気道の3分の2を閉塞し易出血性であった. EMS(20×40mm)挿入し呼吸困難は改善した. その後ステントの口側に新たな転移性腫瘍の隆起が出現し, 呼吸状態が徐々に悪化1年後の2008年3月に急性呼吸不全にて緊急入院し気管内挿管, 人工呼吸管理となった. 挿管後は呼吸状態改善し意識は清明となった. リスクは高かったが, 挿管下でEMS(20×80mm)をステントインステントで挿入し, 呼吸改善し徒歩にて退院した. FDAの勧告ではEMSは控えるべきだが, 気管の弯曲やねじれの強い場合などは依然としてEMSが必要であると思われた.
ISSN:0287-2137