1.原発性肺癌との鑑別が困難であったPET陽性肺クリプトコッカス症の1例(第36回日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)

症例は61歳. 女性. 2003年10月から他院にうつ病にて入院していた. 胸部X線写真にて胸部異常を指摘され, 当院へ紹介され受診した. 胸部X線写真上右上肺野に結節影がみられ, 胸部CTでは右S2aに24mm大の辺縁不整で境界不明瞭な結節影がみられた. FDG-PETにてSUV 6.72と高値であり原発性肺癌を強く疑い, 精査加療目的で2003年10月入院となった. 入院後気管支鏡を施行し右S2aから経気管支擦過細胞診を施行した. 腫瘍細胞はみられずグロコット染色にて黒色に染色される球状菌体がみられ, 肺クリプトコッカス症と診断した. フルコナゾール内服加療とし6ヵ月の投与にて改善した....

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Veröffentlicht in:気管支学 2009/03/25, Vol.31(2), pp.105
Hauptverfasser: 芳賀, 高浩, 小林, 健, 柴田, 雅彦, 小笠原, 隆, 笠松, 紀雄, 橋爪, 一光, 船井, 和仁, 佐々木, 一義, 籾木, 茂
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は61歳. 女性. 2003年10月から他院にうつ病にて入院していた. 胸部X線写真にて胸部異常を指摘され, 当院へ紹介され受診した. 胸部X線写真上右上肺野に結節影がみられ, 胸部CTでは右S2aに24mm大の辺縁不整で境界不明瞭な結節影がみられた. FDG-PETにてSUV 6.72と高値であり原発性肺癌を強く疑い, 精査加療目的で2003年10月入院となった. 入院後気管支鏡を施行し右S2aから経気管支擦過細胞診を施行した. 腫瘍細胞はみられずグロコット染色にて黒色に染色される球状菌体がみられ, 肺クリプトコッカス症と診断した. フルコナゾール内服加療とし6ヵ月の投与にて改善した. 我々は肺癌と類似するCT所見を呈しFDG-PETでも陽性を示した肺クリプトコッカス症を経験し, 貴重であると考えられたため報告した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.31.2_105_1