10. EBUS-TBNAにより診断したサルコイドーシス合併原発不明縦隔リンパ節癌の1例

症例は72歳女性. 1980年に子宮頸癌で広汎子宮全摘術を施行しており, 2007年1月には膣断端再発を認め局所放射線治療を施行している. 2006年より両側肺門リンパ節, 縦隔リンパ節の腫大を認めていたが, 眼所見, ツベルクリン反応, ガリウムシンチグラフィ, 気管支肺胞洗浄所見からサルコイドーシスと臨床診断されていた. 2008年2月よりCEAの上昇を認めFDG-PETを施行. 右鎖骨上窩リンパ節・縦隔リンパ節・両側肺門リンパ節・腹部傍大動脈リンパ節・肝門部リンパ節・膵周囲リンパ節・膣断端部への異常集積を認めた. 2006年と比較して肺門縦隔リンパ節の大きさは著変なく, サルコイドーシス...

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Veröffentlicht in:気管支学 2009, Vol.31 (1), p.42-42
Hauptverfasser: 中野浩輔, 福元伸一, 須甲憲明, 長岡健太郎, 原田真雄, 古賀理恵, 有倉潤, 安達大史, 近藤啓史, 木川清美, 鈴木宏明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は72歳女性. 1980年に子宮頸癌で広汎子宮全摘術を施行しており, 2007年1月には膣断端再発を認め局所放射線治療を施行している. 2006年より両側肺門リンパ節, 縦隔リンパ節の腫大を認めていたが, 眼所見, ツベルクリン反応, ガリウムシンチグラフィ, 気管支肺胞洗浄所見からサルコイドーシスと臨床診断されていた. 2008年2月よりCEAの上昇を認めFDG-PETを施行. 右鎖骨上窩リンパ節・縦隔リンパ節・両側肺門リンパ節・腹部傍大動脈リンパ節・肝門部リンパ節・膵周囲リンパ節・膣断端部への異常集積を認めた. 2006年と比較して肺門縦隔リンパ節の大きさは著変なく, サルコイドーシスによるリンパ節への集積を疑ったが, 子宮頸癌からの転移などの可能性を考え, #3リンパ節及び右#11リンパ節に対してコンベックス走査式超音波気管支鏡ガイド下生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration;EBUS-TBNA)を施行. #3リンパ節穿刺検体の細胞診にてcarcinoma cellを認めた. 組織検体採取による原発巣の推定及び他のリンパ節への転移の有無を確認するため, 胸腔鏡下(video assisted thoracoscopic surgery;VATS)リンパ節生検を施行. 肺門縦隔リンパ節20個中2個のごく一部にcarcinoma cellを認めたが, その他の多くのリンパ節には悪性所見を認めず類上皮肉芽腫を認めた. 組織学的には低分化なcarcinomaで組織型の確定や原発の推定は困難であった.
ISSN:0287-2137