所属リンパ節にサルコイド反応を伴った,末梢気管支に発生したEndobronchial hamartomaの1例

背景.気管支内に発生する過誤腫は比較的少なく,なかでも末梢気管支内に発生した報告は稀である.症例.76歳男性,気管支喘息にて通院中に施行した胸部CT検査にて,右肺下葉S^ b末梢肺に径約1.5cm大の腫瘤影を指摘された.術前精査の結果確定診断は得られず,1カ月の経過で明らかな増大傾向を認め,所属リンパ節腫脹を伴っていたことから,肺癌を想定し手術を施行した.結果,気管支内過誤腫endobronchial hamartomaと診断され,腫脹していたリンパ節内には類上皮肉芽腫(epithelioid granuloma)様の変化を多発して認めた.結語.急速な増大傾向と,リンパ節にサルコイド反応を伴っ...

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Veröffentlicht in:気管支学 2008/05/25, Vol.30(3), pp.124-128
Hauptverfasser: 妻鹿, 成治, 小栗, 満, 大久保, 哲之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.気管支内に発生する過誤腫は比較的少なく,なかでも末梢気管支内に発生した報告は稀である.症例.76歳男性,気管支喘息にて通院中に施行した胸部CT検査にて,右肺下葉S^ b末梢肺に径約1.5cm大の腫瘤影を指摘された.術前精査の結果確定診断は得られず,1カ月の経過で明らかな増大傾向を認め,所属リンパ節腫脹を伴っていたことから,肺癌を想定し手術を施行した.結果,気管支内過誤腫endobronchial hamartomaと診断され,腫脹していたリンパ節内には類上皮肉芽腫(epithelioid granuloma)様の変化を多発して認めた.結語.急速な増大傾向と,リンパ節にサルコイド反応を伴った末梢気管支内過誤腫の症例を経験した.これまで報告された気管支内過誤腫の文献的考察を踏まえ検討する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.30.3_124