悪性腫瘍による高度中枢気道狭窄に対するSilmet Stent留置の有用性
背景.現在使用されている気道ステントは,金属ステントとシリコンステントの2種類に大別される.既存の金属ステントは,留置手技は比較的容易であるが一度留置したら抜去・再留置できない,長期留置例でのステント破損などの欠点がある.一方シリコンステントは,ステント自体の耐久性・形状保持力が高く,ステント抜去も比較的安全とされるが,硬性鏡の手技に習熟している必要がある.今回我々が留置したSilmet Stentは既存の金属ステントの欠点を補い,シリコンステントのもつ特性を兼ね備えた,ハイブリッドステントである.また将来的には,良性気道狭窄への適応も期待される.対象.平均年齢は64.8歳(48〜85歳).基...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2008/03/25, Vol.30(2), pp.58-64 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 背景.現在使用されている気道ステントは,金属ステントとシリコンステントの2種類に大別される.既存の金属ステントは,留置手技は比較的容易であるが一度留置したら抜去・再留置できない,長期留置例でのステント破損などの欠点がある.一方シリコンステントは,ステント自体の耐久性・形状保持力が高く,ステント抜去も比較的安全とされるが,硬性鏡の手技に習熟している必要がある.今回我々が留置したSilmet Stentは既存の金属ステントの欠点を補い,シリコンステントのもつ特性を兼ね備えた,ハイブリッドステントである.また将来的には,良性気道狭窄への適応も期待される.対象.平均年齢は64.8歳(48〜85歳).基礎疾患は9症例すべて悪性腫瘍.方法.全例手術室で全身麻酔下に行い,うち4症例はラリンジアルマスク挿管下にて行った.結果.術中に合併症は認めなかったが,術後合併症として閉塞性肺炎1例,ステント両端の腫瘍・肉芽による狭窄2例を経験した.また,1症例は原疾患への治療後にステントを抜去することができた.結語.今回の検討では,悪性腫瘍における中枢気道狭窄に対してSilmet Stentを安全に留置でき,直後から呼吸困難の改善が得られ有用であった. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.30.2_58 |