15.喉頭食道全摘を施行した再発気管癌の1例(第33回 日本呼吸器内視鏡学会中部支部会)

症例は54歳, 女性. 1997年, 他院にて手術不能進行気管癌(腺様嚢胞癌)と診断され, 化学放射線療法施行. 2005年5月, 声門下約3cmにポリープ状の隆起性病変として局所再発が出現したため当院紹介となった. 切除可能と考えたが当初手術希望はなく, 全麻下レーザー焼灼術を6ヶ月おき程度で3回施行し症状は安定していた. 2007年1月, 反回神経浸潤に伴う嗄声の増強, 嚥下困難が出現. 気管左側を中心に3cm大の腫瘍と食道への浸潤および狭窄を認めた, 同年2月, 喉頭食道全摘・縦隔気管孔造設術を施行した. microscopicに切除断端陽性で不完全切除となったが, 術後経過はおおむね良...

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Veröffentlicht in:気管支学 2007/09/25, Vol.29(5), pp.316
Hauptverfasser: 川野, 理, 奥田, 勝裕, 吉井, 直子, 雪上, 晴弘, 横山, 智輝, 佐々木, 秀文, 矢野, 智紀, 藤井, 義敬, 木村, 昌弘, 桑原, 義之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は54歳, 女性. 1997年, 他院にて手術不能進行気管癌(腺様嚢胞癌)と診断され, 化学放射線療法施行. 2005年5月, 声門下約3cmにポリープ状の隆起性病変として局所再発が出現したため当院紹介となった. 切除可能と考えたが当初手術希望はなく, 全麻下レーザー焼灼術を6ヶ月おき程度で3回施行し症状は安定していた. 2007年1月, 反回神経浸潤に伴う嗄声の増強, 嚥下困難が出現. 気管左側を中心に3cm大の腫瘍と食道への浸潤および狭窄を認めた, 同年2月, 喉頭食道全摘・縦隔気管孔造設術を施行した. microscopicに切除断端陽性で不完全切除となったが, 術後経過はおおむね良好である. 治療に難渋した再発気管癌に対し, レーザー治療を繰り返し施行することで出血・気管狭窄などの症状を抑え, 最終的には喉頭食道全摘にて切除した1例を報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.5_316_3