22.喉頭乳頭腫症に関連した肺扁平上皮癌の1例(第121回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

症例は32歳.女性.3歳の時に喉頭乳頭腫と診断され4歳で気管切開を施行されている.以後,乳頭腫の切除や5-FUの局注等を行うも再発を繰り返していた.17歳頃より通院を中断していたが,31歳時に咳嗽,血痰が出現したため近医を受診した.胸部X線で右肺野に腫瘤影および空洞病変を認めたため精査目的で当科に紹介された.気管支鏡下生検にて扁平上皮癌が検出され,CTでは左肺にも小空洞病変を認めたため,cT2NOM1 stage IVと診断した.CBDCA+TXL,GEM+NVR,DOC,AMRなどの化学療法を行うもPDであった.肺の腫瘍細胞の異型は軽度で喉頭部の乳頭腫組織と類似しており,喉頭乳頭腫組織よりH...

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Veröffentlicht in:気管支学 2007/07/25, Vol.29(4), pp.261
Hauptverfasser: 廣内, 千晶, 小泉, 晴美, 伊藤, 優, 築地, 淳, 塚原, 利典, 塩原, 康正, 金子, 猛, 野沢, 昭典, 佐多, 徹太郎, 綿貫, 祐司, 石ヶ坪, 良明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は32歳.女性.3歳の時に喉頭乳頭腫と診断され4歳で気管切開を施行されている.以後,乳頭腫の切除や5-FUの局注等を行うも再発を繰り返していた.17歳頃より通院を中断していたが,31歳時に咳嗽,血痰が出現したため近医を受診した.胸部X線で右肺野に腫瘤影および空洞病変を認めたため精査目的で当科に紹介された.気管支鏡下生検にて扁平上皮癌が検出され,CTでは左肺にも小空洞病変を認めたため,cT2NOM1 stage IVと診断した.CBDCA+TXL,GEM+NVR,DOC,AMRなどの化学療法を行うもPDであった.肺の腫瘍細胞の異型は軽度で喉頭部の乳頭腫組織と類似しており,喉頭乳頭腫組織よりHPV-6bが同定され,腫瘍組織からはHPVが検出されたことから乳頭腫に起因した肺扁平上皮癌と考えている.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.4_261_5