26. 非ホジキンリンパ腫の経過中に発症した喉頭・気管・気管支アスペルギルス症の1例(第120回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は55歳女性. 非ホジキンリンパ腫として1996~2004年に種々の化学療法を繰り返した後ステロイド剤内服により寛解を維持. サイトメガロウィルス腸炎による難治性下痢のため2006年2月入院著明な低γグロブリン血症, 低蛋白血症などを認めた. 湿性咳嗽あり, 喀痰よりAspergillus fumigatusが培養され, 気管支鏡検査では声帯も含めた喉頭付近の潰瘍形成と黄白色膿苔の付着が著明であった. アスペルギルス感染(肺病変もあり)と考え, ボリコナゾール投与, アンフォテリシンB吸入を継続した. 喉頭病変改善後の気管支鏡検査では気管~両側気管支内腔に膿苔付着著明であり, 気管狭窄も認...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2007/05/25, Vol.29(3), pp.210 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は55歳女性. 非ホジキンリンパ腫として1996~2004年に種々の化学療法を繰り返した後ステロイド剤内服により寛解を維持. サイトメガロウィルス腸炎による難治性下痢のため2006年2月入院著明な低γグロブリン血症, 低蛋白血症などを認めた. 湿性咳嗽あり, 喀痰よりAspergillus fumigatusが培養され, 気管支鏡検査では声帯も含めた喉頭付近の潰瘍形成と黄白色膿苔の付着が著明であった. アスペルギルス感染(肺病変もあり)と考え, ボリコナゾール投与, アンフォテリシンB吸入を継続した. 喉頭病変改善後の気管支鏡検査では気管~両側気管支内腔に膿苔付着著明であり, 気管狭窄も認められた. 気管支鏡にて膿苔除去, バルーン拡張術を繰り返したが, 粘膜所見やや改善するも瘢痕狭窄が進み, 気管外病変からの穿孔などが起こった. 緑膿菌感染や閉塞性肺炎なども併発して死亡した. 気道のアスペルギルス感染症はまれであり, 貴重と考えられるため報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.29.3_210_4 |