5. 気管・気管支結核による気道狭窄に対しレーザー(OLYMPUS UDL-60)焼灼術を施行し,気道開存を得た1例(第15回日本呼吸器内視鏡学会中国四国支部会)
【はじめに】気管, 気管支結核は難治性の喘鳴を来す原因として知られている. 今回我々は気管, 気管支結核により高度の気道狭窄を来し気管支鏡下にレーザー焼灼術を施行し, 呼吸状態の改善を得た症例を経験したため文献的考察を交えて報告する. 【症例】76歳女性. 難治性喘鳴の原因精査目的で当科紹介. 胸部CT, 気管支鏡にて白苔を伴う潰瘍性病変(小野分類第3型)を認め気管, 気管支結核と診断した. 気管支洗浄液からのGaffky6号, PCR結核菌陽性であった. 抗結核薬の内服を開始し, 約3ヶ月経過の時点で突然の強い呼吸困難, 意識レベル低下を来し気管内挿管, 緊急気管支鏡検査を施行. 狭窄部が粘...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2007/03/25, Vol.29(2), pp.119-120 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】気管, 気管支結核は難治性の喘鳴を来す原因として知られている. 今回我々は気管, 気管支結核により高度の気道狭窄を来し気管支鏡下にレーザー焼灼術を施行し, 呼吸状態の改善を得た症例を経験したため文献的考察を交えて報告する. 【症例】76歳女性. 難治性喘鳴の原因精査目的で当科紹介. 胸部CT, 気管支鏡にて白苔を伴う潰瘍性病変(小野分類第3型)を認め気管, 気管支結核と診断した. 気管支洗浄液からのGaffky6号, PCR結核菌陽性であった. 抗結核薬の内服を開始し, 約3ヶ月経過の時点で突然の強い呼吸困難, 意識レベル低下を来し気管内挿管, 緊急気管支鏡検査を施行. 狭窄部が粘稠な痰と出血により閉塞しかけていた. 狭窄部に対して2度のレーザーによる肉芽組織焼灼術を行ない気道の開通が得られ転院に至った. 【まとめ】気管, 気管支結核による気道狭窄に対してはステロイド吸入療法やステント留置などが試みられているが, 本症例のように高度に狭窄を来した場合, 肉芽組織のレーザー焼灼術も有効な手段の一つと考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.29.2_119_5 |