27.診断に難渋した高度気管狭窄を呈した縦隔腫瘍の1例(第119回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

患者は64歳女性. 2006年6月頃声を主訴に紹介受診. 胸部造影CTにて胸骨上縁から気管分岐部にかけて気管右側に接し気管を左方へ圧排する約4cm大の腫瘤病変が認められ上大静脈, 腕頭動脈を囲んでいた. 6月上旬気管支鏡検査にて気管右側壁に壁外圧迫による高度の狭窄を認め同部位より経気管支吸引細胞診(TBAC)擦過細胞診を施行したが確定診断には至らなかった. 6月中旬頃より労作時呼吸困難が増悪したため入院. 再度TBAC施行したが確定診断を得られず. 気管閉塞の恐れがあるため治療優先とし腫瘍部位に放射線照射を開始とした. 胸部CTにて気管狭窄が解除されないため, 放射線治療開始24日後, 確定診...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2007/01/25, Vol.29(1), pp.71
Hauptverfasser: 数寄, 泰介, 竹内, 健, 倉田, 季代子, 三木, 隆久, 関, 裕美, 齋藤, 康洋, 小山田, 吉孝, 尾仲, 章男, 加藤, 良一, 前島, 新史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:患者は64歳女性. 2006年6月頃声を主訴に紹介受診. 胸部造影CTにて胸骨上縁から気管分岐部にかけて気管右側に接し気管を左方へ圧排する約4cm大の腫瘤病変が認められ上大静脈, 腕頭動脈を囲んでいた. 6月上旬気管支鏡検査にて気管右側壁に壁外圧迫による高度の狭窄を認め同部位より経気管支吸引細胞診(TBAC)擦過細胞診を施行したが確定診断には至らなかった. 6月中旬頃より労作時呼吸困難が増悪したため入院. 再度TBAC施行したが確定診断を得られず. 気管閉塞の恐れがあるため治療優先とし腫瘍部位に放射線照射を開始とした. 胸部CTにて気管狭窄が解除されないため, 放射線治療開始24日後, 確定診断目的にCTガイド下生検を施行. 病理組織学的検査で上皮性悪性腫瘍(組織型不明)と診断, 放射線治療に加えて化学療法(CBDCA+VP-16)を2コース施行した. 抗腫瘍効果はPRを得て気管狭窄の著明な改善を認め8月中旬独歩退院された.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.1_71_4