6.気管・気管支・肺に石灰沈着を認めた異所性石灰化症の1例(第119回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

【症例】43歳男性. 【主訴】咳嗽. 【起始および経過】慢性腎不全のため2003年2月より腹膜透析を施行. 2005年1月から咳嗽が出現. 4月に近医で肺炎と診断され, 抗生剤投与を受けたが改善せず. 7月に胸部CTでびまん性スリガラス影を認められた. 過敏性肺臓炎を疑われステロイドを投与されたが改善がなかった. 咳が増悪し2006年5月に当院を受診. 血液検査上ではCa5.8mg/dl, P5.8mg/dlであった. 気管支鏡では気管・気管支に白色隆起病変を認めた. TBLBでは間質性変化のある肺胞壁に石灰沈着を認め, 左上葉分岐部のTBBでは基底膜の一部と基底膜下組織の一部に石灰沈着を認め...

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Veröffentlicht in:気管支学 2007/01/25, Vol.29(1), pp.68
Hauptverfasser: 宮原, 庸介, 高柳, 昇, 米田, 紘一郎, 土屋, 典子, 土屋, 裕, 諸川, 納早, 山口, 昭三郎, 徳永, 大道, 齊藤, 大雄, 倉島, 一喜, 生方, 幹生, 柳澤, 勉, 杉田, 裕, 河端, 美則
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【症例】43歳男性. 【主訴】咳嗽. 【起始および経過】慢性腎不全のため2003年2月より腹膜透析を施行. 2005年1月から咳嗽が出現. 4月に近医で肺炎と診断され, 抗生剤投与を受けたが改善せず. 7月に胸部CTでびまん性スリガラス影を認められた. 過敏性肺臓炎を疑われステロイドを投与されたが改善がなかった. 咳が増悪し2006年5月に当院を受診. 血液検査上ではCa5.8mg/dl, P5.8mg/dlであった. 気管支鏡では気管・気管支に白色隆起病変を認めた. TBLBでは間質性変化のある肺胞壁に石灰沈着を認め, 左上葉分岐部のTBBでは基底膜の一部と基底膜下組織の一部に石灰沈着を認めた. 慢性腎不全に伴う異所性石灰化症と診断した. 異所性石灰化症は画像上で気管・気管支の石灰化を認めることがあるとされるが, 組織学的に気管支に石灰沈着を証明した報告は見られず, 貴重な症例と考え報告する.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.1_68_1