4.コンベックス走査式超音波気管支鏡を用いた縦隔リンパ節生検の有用性の検討(第28回 日本呼吸器内視鏡学会北海道支部会)

【背景・目的】従来の気管支鏡検査手技では, 気道内進展を伴わない縦隔・肺門リンパ節腫大に対して組織診断を確定させるのは非常に困難であった. 今回, 通常の気管支鏡検査では診断困難と思われる縦隔リンパ節腫大に対して, コンベックス走査式超音波気管支鏡 (convex probe endobronchial ultrasonography:CP-EBUS) を用いたエコーガイド下でのTBNA(transbronchial needle aspiration)を施行し, その有効性を検討した. 【対象・方法】症例は当科において2006年4月から6月 までにCP-EBUS(Olympus製BF-UC2...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:気管支学 2007/01/25, Vol.29(1), pp.58
Hauptverfasser: 小島, 哲弥, 福家, 聡, 高階, 太一, 斎藤, 拓志, 西浦, 洋一, 磯部, 宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【背景・目的】従来の気管支鏡検査手技では, 気道内進展を伴わない縦隔・肺門リンパ節腫大に対して組織診断を確定させるのは非常に困難であった. 今回, 通常の気管支鏡検査では診断困難と思われる縦隔リンパ節腫大に対して, コンベックス走査式超音波気管支鏡 (convex probe endobronchial ultrasonography:CP-EBUS) を用いたエコーガイド下でのTBNA(transbronchial needle aspiration)を施行し, その有効性を検討した. 【対象・方法】症例は当科において2006年4月から6月 までにCP-EBUS(Olympus製BF-UC260F-OL8)を用いてエコーガイド下のTBNAを行った5例で, 対象としたリンパ節部位は#3が2例, #4が1例, #7が2例であった. 【結果】全例で十分な組織が採取でき, 病理学的な確定診断が得られた. 診断の内訳は低分化腺癌1例, 扁平上皮癌1例, 小細胞癌1例, 多型肉腫1例, micropapillary adenocarcinoma1例であった. また全例で出血, 感染症などの重篤な合併症はみられなかった. 以上より本法はTBNAを安全かつ確実に施行する上で非常に有用であり, 縦隔・肺門リンパ節腫大の診断において今後重要な位置を占めていくものと思われた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.29.1_58_4