20.気管壁に白苔を伴ったStreptococcus orarisによる肺化膿症の1例(第115回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会(記録))
45歳男性.発熱咳噺を主訴に近医受診.胸部X-P,CT上,両肺野に多発空洞結節を認め,肺化膿症の疑いで当センターへ入院した. 体温37.6度白血球数12000/μl,CRP11.4mg/dl,C‐ANCA陰性.気管支鏡で気管壁に散在する白苔を認めた.空洞結節に対し無菌ブラシを施行し,培養でStreptococcus orarisが検出された.気管白苔の生検は壊死組織のみだった.ABPC/SBT6.0g/日投与を開始したところ解熱し,炎症,画像所見の改善がみられた.第16病日,再度気管支鏡を施行したところ気管白苔は消失していた.気管内に白苔を呈する病態としてはWegener肉芽腫症,Churg-...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2006/03/25, Vol.28(2), pp.135 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 45歳男性.発熱咳噺を主訴に近医受診.胸部X-P,CT上,両肺野に多発空洞結節を認め,肺化膿症の疑いで当センターへ入院した. 体温37.6度白血球数12000/μl,CRP11.4mg/dl,C‐ANCA陰性.気管支鏡で気管壁に散在する白苔を認めた.空洞結節に対し無菌ブラシを施行し,培養でStreptococcus orarisが検出された.気管白苔の生検は壊死組織のみだった.ABPC/SBT6.0g/日投与を開始したところ解熱し,炎症,画像所見の改善がみられた.第16病日,再度気管支鏡を施行したところ気管白苔は消失していた.気管内に白苔を呈する病態としてはWegener肉芽腫症,Churg-Strauss症候群,潰瘍性大腸炎,感染症としてはアスペルギルス,結核などが知られている.肺化膿症に対し気管支鏡を36例に行ったが,一般細菌による肺化膿症で白苔を伴ったのは本症例がはじめてだった. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.28.2_135_4 |