腹部大動脈から2本の異常動脈が認められた肺底動脈大動脈起始症の1例

背景.比較的稀な先天異常である肺底動脈大動脈起始症の1例を経験した.症例.症例は50歳,女性.血痰を主訴に当科を受診した.胸部CT,血管造影検査において,腹部大動脈から分岐する2本の異常動脈が右肺下葉を灌流していたが,分画肺はみられなかった.気管支鏡検査では右底幹の気管支分岐異常と同部位からの出血が認められた.肺底動脈大動脈起始症(肺葉内肺分画症Pryce I型)と診断し,胸腔鏡下に異常血管の結紮・切離,肺部分切除術を施行し,術後経過は良好であった.結論.右肺下葉からの出血の原因として,頻度は低いが本疾患は考慮に入れるべきである....

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Veröffentlicht in:気管支学 2006/03/25, Vol.28(2), pp.120-124
Hauptverfasser: 内原, 照仁, 當山, 真人, 新里, 敬, 古堅, 誠, 東, 正人, 原永, 修作, 屋良, さとみ, 比嘉, 太, 藤田, 次郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景.比較的稀な先天異常である肺底動脈大動脈起始症の1例を経験した.症例.症例は50歳,女性.血痰を主訴に当科を受診した.胸部CT,血管造影検査において,腹部大動脈から分岐する2本の異常動脈が右肺下葉を灌流していたが,分画肺はみられなかった.気管支鏡検査では右底幹の気管支分岐異常と同部位からの出血が認められた.肺底動脈大動脈起始症(肺葉内肺分画症Pryce I型)と診断し,胸腔鏡下に異常血管の結紮・切離,肺部分切除術を施行し,術後経過は良好であった.結論.右肺下葉からの出血の原因として,頻度は低いが本疾患は考慮に入れるべきである.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.2_120