20. 分離肺換気下に気管支動脈塞栓術を行い救命した気管支動脈蔓状血管腫の1例(第113回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は56歳の女性, 1週間前より湿性咳嗽認め, 近医で気管支炎の診断で処方を受けていた. 2004年8月5日職場で喀血し, 当院へ救急搬送された. 搬送までの喀血量は約500mlと推定された. 気管内挿管のもとに気管支鏡を施行したところ, 右中間気管支幹を閉塞する表面平滑なポリープ様病変を認めた. 検査中も同ポリープ周辺から出血が認められた. ボスミン, トロンビン塗布にて一時的に止血後, 分離肺換気を用いて出血に対応し, 翌日気管支動脈造影を施行したところ, 右気管支動脈本幹が著明に拡張し, 下葉枝の末梢に拡張, 蛇行が認められた. 以上より気管支蔓状血管腫と診断した. 同部位をゼルフォー...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2005/07/25, Vol.27(5), pp.422 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は56歳の女性, 1週間前より湿性咳嗽認め, 近医で気管支炎の診断で処方を受けていた. 2004年8月5日職場で喀血し, 当院へ救急搬送された. 搬送までの喀血量は約500mlと推定された. 気管内挿管のもとに気管支鏡を施行したところ, 右中間気管支幹を閉塞する表面平滑なポリープ様病変を認めた. 検査中も同ポリープ周辺から出血が認められた. ボスミン, トロンビン塗布にて一時的に止血後, 分離肺換気を用いて出血に対応し, 翌日気管支動脈造影を施行したところ, 右気管支動脈本幹が著明に拡張し, 下葉枝の末梢に拡張, 蛇行が認められた. 以上より気管支蔓状血管腫と診断した. 同部位をゼルフォーム, 金属コイルで塞栓した. その後経過良好で, 第7病日抜管, 第36病日退院となった. その後約9カ月再出血は認められていない. 以上, 分離肺換気下に気管支動脈塞栓術を行い救命した気管支動脈蔓状血管腫の1例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.27.5_422_4 |