27.縦隔鏡にて診断困難であった縦隔初発悪性リンパ腫の2例(第110回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)

縦隔腫瘍の精査のため縦隔鏡を施行するも, 線維性病変のみ採取され診断にいたらず, 最終的に悪性リンパ腫と診断された2例を報告する. 【症例1】75歳, 男性. 上大静脈症候群にて発症. 胸部CTにて, 大血管の周囲に入り込むような形で縦隔腫瘍を認めた. 縦隔鏡にて線維性縦隔炎の疑い. 後にタール便が出現. 胃カメラにてnon-Hodgkinリンパ腫(B-cell)と診断. 【症例2】26歳, 女性. 気管支喘息で通院中, 胸部異常影を指摘される. 胸部CTにて, 嚢胞状の縦隔腫瘍とリンパ節腫大を認めた. 縦隔鏡にて線維性病変のみ採取. 後に頸部リンパ節腫大を認め, 同部の生検でHodgkinリ...

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Veröffentlicht in:気管支学 2005/01/25, Vol.27(1), pp.78
Hauptverfasser: 梅田, 真之, 小倉, 高志, 綿貫, 祐司, 宮沢, 直幹, 中村, 万里, 橋爪, 敏彦, 小澤, 聡子, 田川, 暁大, 鈴木, 友晴, 加志崎, 史大, 高橋, 宏, 石井, 治彦, 鈴木, 喜裕, 小川, 伸郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:縦隔腫瘍の精査のため縦隔鏡を施行するも, 線維性病変のみ採取され診断にいたらず, 最終的に悪性リンパ腫と診断された2例を報告する. 【症例1】75歳, 男性. 上大静脈症候群にて発症. 胸部CTにて, 大血管の周囲に入り込むような形で縦隔腫瘍を認めた. 縦隔鏡にて線維性縦隔炎の疑い. 後にタール便が出現. 胃カメラにてnon-Hodgkinリンパ腫(B-cell)と診断. 【症例2】26歳, 女性. 気管支喘息で通院中, 胸部異常影を指摘される. 胸部CTにて, 嚢胞状の縦隔腫瘍とリンパ節腫大を認めた. 縦隔鏡にて線維性病変のみ採取. 後に頸部リンパ節腫大を認め, 同部の生検でHodgkinリンパ腫(nodular, sclerosis)と診断. Mediastinal large B-cellリンパ腫やHodgkinリンパ腫では, 強い線維性病変を伴う事があり, 縦隔鏡で診断困難の場合は開胸生検すべきと考えられた.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.27.1_78_4