13.喉頭癌,気管癌の治療経過中に気管支の多発性dysplasia病変を呈した1例(第110回日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
症例は, 82歳男性. 【喫煙歴】10本/日×22~55歳. 【職業歴】元事務職. 2000年1月に喉頭癌, 2002年9月に気管癌と診断され, それぞれ放射線照射を行い完全寛解を得た. 2004年1月喉頭癌が再発した. この時の気管支鏡検査で, 気管分岐部および両側主気管支から2次気管支にかけて散在性に白苔を伴う扁平隆起病変および顆粒状病変を認めた. 病理診断は, mildからmoderateなdysplasiaであった. 喉頭癌再発による気道閉塞をおこす可能性があるため, 高齢ではあるが喉頭全摘術が施行された. その5ヵ月後に行われた気管支鏡検査では気管支病変の改善が見られた. 生活歴では...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2005/01/25, Vol.27(1), pp.76 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 症例は, 82歳男性. 【喫煙歴】10本/日×22~55歳. 【職業歴】元事務職. 2000年1月に喉頭癌, 2002年9月に気管癌と診断され, それぞれ放射線照射を行い完全寛解を得た. 2004年1月喉頭癌が再発した. この時の気管支鏡検査で, 気管分岐部および両側主気管支から2次気管支にかけて散在性に白苔を伴う扁平隆起病変および顆粒状病変を認めた. 病理診断は, mildからmoderateなdysplasiaであった. 喉頭癌再発による気道閉塞をおこす可能性があるため, 高齢ではあるが喉頭全摘術が施行された. その5ヵ月後に行われた気管支鏡検査では気管支病変の改善が見られた. 生活歴では癌になりやすい環境は認めないが, 上気道から下気道まで癌化に関与する母地の存在が示唆される. 気管支病変の変化をfield cancerizationの臨床経過の一側面として考察し報告する. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.27.1_76_2 |