15. S-1が著効した転移性肺腫瘍(直腸がん原発)の1例
S-1はDPD阻害フッ化ピリミジン(DIF)のひとつとして本邦で開発された新規経口抗がん剤である. 進行再発結腸, 直腸がんへの適応も平成15年12月認められ, その奏功率は単剤で40%と報告されている. 今回われわれは術後6年目に気管支, 肺, 縦隔リンパ節に遠隔転移し, S-1が著効した直腸がんの1例を経験したので報告する. 【症例】平成8年直腸がん(高分化型腺癌stage IIIa)手術施行. 平成14年12月血痰, 左胸痛にて呼吸器内科紹介. 胸部画像, 気管支鏡所見で右気管傍リンパ節腫大, 左主気管支, 左舌区入口部, 左B8入口部に気管支内腫瘤を認め, 左S8肺実質にも腫瘍が浸潤し...
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2004, Vol.26 (4), p.393-393 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | S-1はDPD阻害フッ化ピリミジン(DIF)のひとつとして本邦で開発された新規経口抗がん剤である. 進行再発結腸, 直腸がんへの適応も平成15年12月認められ, その奏功率は単剤で40%と報告されている. 今回われわれは術後6年目に気管支, 肺, 縦隔リンパ節に遠隔転移し, S-1が著効した直腸がんの1例を経験したので報告する. 【症例】平成8年直腸がん(高分化型腺癌stage IIIa)手術施行. 平成14年12月血痰, 左胸痛にて呼吸器内科紹介. 胸部画像, 気管支鏡所見で右気管傍リンパ節腫大, 左主気管支, 左舌区入口部, 左B8入口部に気管支内腫瘤を認め, 左S8肺実質にも腫瘍が浸潤し生検より直腸がんによる転移性肺腫瘍と診断した. 無気肺治療を目的に計4回高周波焼灼術施行したが腫瘍増大が速く継続断念. 左肺門部に照射開始し画像は若干軽快. さらに照射終了後1ヵ月目にS-1導入したところ1クール目ですでに腫瘍マーカーはほぼ正常化し, 画像もPRとなっている. |
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ISSN: | 0287-2137 |