喀血に対し経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)を施行した7症例の検討
経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)は大量喀血, 頻回の喀血に対する内科的治療として選択されている. 当院でTAEを施行した7症例について, その背景と予後について検討した. 平均年齢は68.8歳(63~74歳), 男性5名, 女性2名. 基礎疾患は陳旧性肺結核症+肺アスペルギルス症が2例, 肺癌治療後が2例, び漫性汎細気管支炎, 気管支拡張症, 陳旧性肺結核症+気管支拡張症が各1例であった. 大量喀血は5例, 頻回の少量出血は2例であり, TAE施行後2例が再喀血をし, うち1例は喀血死亡した. 金属コイル使用例では最長5年間の経過で再発をきたしていない. 結語:全例においてTAE施行後の即...
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Zusammenfassung: | 経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)は大量喀血, 頻回の喀血に対する内科的治療として選択されている. 当院でTAEを施行した7症例について, その背景と予後について検討した. 平均年齢は68.8歳(63~74歳), 男性5名, 女性2名. 基礎疾患は陳旧性肺結核症+肺アスペルギルス症が2例, 肺癌治療後が2例, び漫性汎細気管支炎, 気管支拡張症, 陳旧性肺結核症+気管支拡張症が各1例であった. 大量喀血は5例, 頻回の少量出血は2例であり, TAE施行後2例が再喀血をし, うち1例は喀血死亡した. 金属コイル使用例では最長5年間の経過で再発をきたしていない. 結語:全例においてTAE施行後の即時止血効果が得られ, TAEは喀血に対する有効な治療法であった. なかには気管支動脈以外の多数の体循環動脈の塞栓術によって始めて止血しえた症例もあり, このような症例では多数のコイル使用に関わる高額な費用が問題である. |
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ISSN: | 0287-2137 |