繰り返し経気管支的肺生検を施行したにも関わらず確定診断し得なかった若年mucoepidermoid carcinomaの一例
肺のmucoepidemoid carcinomaは全肺癌の0.2%を占めるまれな疾患で, 術前に確定診断がつけられる可能性は30%程度と報告されている. 一般にlow grade mucoepidermoid carcinomaは全体の78%を占め, 51%は30歳以下で予後良好である. 今回繰り返し経気管的肺生検を行ったにも関らず確定診断に至らなかった若年女性の症例を経験したので報告する. 症例は21歳女性で特記すべき既往歴はなし. 検診で右上肺野の異常陰影を指摘され, 他院で経気管支的肺生検を施行後Squamous papilomaと診断された. 外来経過観察中に増大傾向が認められたため...
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Zusammenfassung: | 肺のmucoepidemoid carcinomaは全肺癌の0.2%を占めるまれな疾患で, 術前に確定診断がつけられる可能性は30%程度と報告されている. 一般にlow grade mucoepidermoid carcinomaは全体の78%を占め, 51%は30歳以下で予後良好である. 今回繰り返し経気管的肺生検を行ったにも関らず確定診断に至らなかった若年女性の症例を経験したので報告する. 症例は21歳女性で特記すべき既往歴はなし. 検診で右上肺野の異常陰影を指摘され, 他院で経気管支的肺生検を施行後Squamous papilomaと診断された. 外来経過観察中に増大傾向が認められたため当科に紹介受診となった. 当科で再度経気管支的肺生検を施行したところ, 右上葉気管支を閉塞する腫瘤を認め, 右上葉原発性肺腺癌, cT3N2MO, stage3Aと診断した. 術前化学療法, 放射線同時照射を施行した後に, 右上葉sleeve lobectomyを施行し, 腫瘍は完全摘出された. 腫瘍は, 上葉気管支内に限局しており, low gradeのmucoepidermoid carcinomaと術後診断された. 本症例の予後は良好であると考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 |