ラット放射線肺臓炎/線維症モデルおよび特発性肺線維症患者におけるMDC, TARC発現の検討
MDC, TARCはTh2リンパ球遊走に関与するケモカインであり, 気管支喘息病態等への関与が示されている. 一方, 特発性肺線維症(IPF)においても肺局所でTh2優位を示唆する所見が得られている. 【目的】ラット放射線肺臓炎/線維症モデルを作成, MDC, TARC遺伝子の発現を解析し, さらにIPF患者の気管支肺胞洗浄液(BALF)中のMDC, TARCを定量し, 両ケモカインの肺線維化病態への関与を明らかにする. 【方法, 対象】ラット胸部へ放射線を照射し4, 8週後に屠殺した. real time RT-PCR法で肺組織のMDC, TARC遺伝子の発現量を求め, 免疫染色を行った....
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Veröffentlicht in: | 気管支学 2004, Vol.26 (3), p.226-226 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | MDC, TARCはTh2リンパ球遊走に関与するケモカインであり, 気管支喘息病態等への関与が示されている. 一方, 特発性肺線維症(IPF)においても肺局所でTh2優位を示唆する所見が得られている. 【目的】ラット放射線肺臓炎/線維症モデルを作成, MDC, TARC遺伝子の発現を解析し, さらにIPF患者の気管支肺胞洗浄液(BALF)中のMDC, TARCを定量し, 両ケモカインの肺線維化病態への関与を明らかにする. 【方法, 対象】ラット胸部へ放射線を照射し4, 8週後に屠殺した. real time RT-PCR法で肺組織のMDC, TARC遺伝子の発現量を求め, 免疫染色を行った. さらに安定期のIPF患者(n=18)BALF中のMDC, TARC濃度をELISA法で測定し, 健常人(n=6), サルコイドーシス患者(n=19)と比較した. 【結果】照射4週後に病理学的に肺臓炎を呈し, MDC, TARCのmRNA発現が有意に増加した. 照射8週後には肺の線維化を認めたが, MDC, TARCのmRNA発現の増加は認めなかった. 免疫染色では肺胞上皮, 肺胞マクロファージ, リンパ球にMDC, TARCの発現を認めた. IPF患者BALFの解析ではMDCのみ高頻度に検出され, TARCは検出されなかった. 【結語】ラット放射線肺臓炎/肺線維症病態へのMDC, TARCの関与, 及びIPF病態へのMDCの関与がそれぞれ示唆された. |
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ISSN: | 0287-2137 |