気道熱傷における気道隆起性病変の検討

【目的】熱傷患者では, 受傷皮膚面積と年齢が予後に影響する. さらに最近は気道熱傷の有無も予後に影響することが指摘されている. 熱傷患者の約3割に気道熱傷を合併する. そのため気道熱傷の診断と管理は, 熱傷患者の予後を改善するのにも重要である. 今回気管支鏡にて気道熱傷と診断された症例で気道に隆起性病変であるポリープを来した症例を検討した. 【方法】1993年より2002年までの10年間の62例を対象にした. 男性45例, 女性17例, 平均年齢51. 7±2. 5歳(17-86歳). ポリープがみられた症例は7例(11%)であった. 【対象】(1)20歳男性, 第37病日に気管, 主気管支に...

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Veröffentlicht in:気管支学 2003/04/30, Vol.25(3), pp.219
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Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】熱傷患者では, 受傷皮膚面積と年齢が予後に影響する. さらに最近は気道熱傷の有無も予後に影響することが指摘されている. 熱傷患者の約3割に気道熱傷を合併する. そのため気道熱傷の診断と管理は, 熱傷患者の予後を改善するのにも重要である. 今回気管支鏡にて気道熱傷と診断された症例で気道に隆起性病変であるポリープを来した症例を検討した. 【方法】1993年より2002年までの10年間の62例を対象にした. 男性45例, 女性17例, 平均年齢51. 7±2. 5歳(17-86歳). ポリープがみられた症例は7例(11%)であった. 【対象】(1)20歳男性, 第37病日に気管, 主気管支にポリープ, その後気管狭窄(2)58歳女性, 第93病日に両側声門にポリープ(3)69歳男性, 第2病日に左下葉に単発性のポリープ(4)85歳男性, 第10病日左主気管支に小ポリープ散在(5)5歳女性, 左下葉無気肺, 第9病日左下葉にポリープ(6)43歳男性, 第79病日, 声門にポリープ(7)3歳女性, 声門, 気管にポリープ. 5例が自宅火災, 1例がビル火災, 1例がたき火の煙煤吸入であった. 5例が挿管例であった. 【結論】受傷後の気管支粘膜所見の変化が強い症例ばかりではなかった. 2日から93日の間に発見されている. 気道熱傷では受傷早期の気道観察だけでなく, 長期間の観察が必要である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.25.3_219_3