気道狭窄の気流制限の生理学的検討, とくにDynamic airway collapseについて

(目的)気道狭窄の気流制限に対してステント留置前後での肺機能検査とくにchoke point(cp)の移動, 消失とMaximal expiratory flow volume(MEFV)曲線の形状の変化を検討した. (方法)Relapsingpolychondritis(RP)による気管気管支軟化症2例, 肺癌による悪性気道狭窄53例を対象にした. ステント留置前後に肺機能検査に加え呼気, 吸気での気管支鏡検査(Dynamic bronchoscopy)ならびに3D-CT(Dynamic CT)を施行した. (結果)1)RPの経時的観察では軟化症の病変が気管から気管支におよんでゆくにつれcp...

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Veröffentlicht in:気管支学 2003, Vol.25 (3), p.157-157
Hauptverfasser: 宮澤輝臣, 岩本康男, 宮津由香, 石田敦子, 叶康司, 栗本典昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:(目的)気道狭窄の気流制限に対してステント留置前後での肺機能検査とくにchoke point(cp)の移動, 消失とMaximal expiratory flow volume(MEFV)曲線の形状の変化を検討した. (方法)Relapsingpolychondritis(RP)による気管気管支軟化症2例, 肺癌による悪性気道狭窄53例を対象にした. ステント留置前後に肺機能検査に加え呼気, 吸気での気管支鏡検査(Dynamic bronchoscopy)ならびに3D-CT(Dynamic CT)を施行した. (結果)1)RPの経時的観察では軟化症の病変が気管から気管支におよんでゆくにつれcpが移動してFEV1とPEFの減少とMEFV曲線は肺気腫様の形状の変化を認め, ステント留置により本来の曲線に戻った. またステントを気管に留置するとcpは右主気管支に移動し, 右主気管支に留置後は左主気管支に移動し, ここに留置後はより末梢に移動することが観察された. 2)気管, 気管分岐部, 主気管支, それ以上の部位での狭窄でそれぞれ特有のMEFV曲線の形状の変化を認め, ステント留置によりその部位でのcpが消失して本来の曲線に戻り, FEV1とPEFは有意に増加を認めた. また末梢に移動したcpには追加ステント留置を要した. (結語)Wave speed理論よりcpの部位にステント留置すると悪性気道狭窄では主に気道断面積, 軟化症では気道の硬さ(コンプライアンスの逆数)を増すことでMEFV曲線でflow limitationの改善を認めることが示唆された.
ISSN:0287-2137