マイクロサンプリングプローベによる肺上皮被覆液中液性因子の解析(第25回日本気管支学会総会)

我々は生理食塩水の肺注入で肺上皮被覆液(ELF:epithelial lining fluid)を採取することのできる経気管支鏡的マイクロサンプリング(BMS:bronchoscopic microsambling)プローベを開発した.BMSプローベは気管支鏡鉗子口を通して挿入するが,金属性マーカーが先端部に取り付けられているため,透視下での位置確認も可能である.BMSプローベを急性呼吸促迫症候群(ARDS)に応用し,ELFの採取を急性呼吸不全の患者で安全に施行することが出来た.またARDSの病態に関与するとされる各種生化学因子濃度の経時的変化を臨床経過と併せて検討することが出来た.さらに,末...

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Veröffentlicht in:気管支学 2002/12/25, Vol.24(8), pp.632-635
Hauptverfasser: 石坂, 彰敏, 渡辺, 真純, 小林, 紘一, 黄, 英文, 長谷川, 直樹, 松田, 知之, 橋本, 悟
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々は生理食塩水の肺注入で肺上皮被覆液(ELF:epithelial lining fluid)を採取することのできる経気管支鏡的マイクロサンプリング(BMS:bronchoscopic microsambling)プローベを開発した.BMSプローベは気管支鏡鉗子口を通して挿入するが,金属性マーカーが先端部に取り付けられているため,透視下での位置確認も可能である.BMSプローベを急性呼吸促迫症候群(ARDS)に応用し,ELFの採取を急性呼吸不全の患者で安全に施行することが出来た.またARDSの病態に関与するとされる各種生化学因子濃度の経時的変化を臨床経過と併せて検討することが出来た.さらに,末梢型小型肺癌例に応用し,BMSで採取したELF中の腫瘍マーカーの測定が,補助診断として有用である可能性を示唆する成績を得た.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.24.8_632