切除した気管支間葉系腫瘍の1例

症例は54歳男性, 咳を主訴として近医を受診. 肺炎として抗生剤を投与されていた. 経過観察中の胸部CT写真で左主気管支に腫瘍性病変を指摘された. 気管支鏡検査で気管分岐部から4~5軟骨輪末梢の左主気管支の膜様部から発生するポリープ状の表面平滑, 正常粘膜からなる腫瘍があり, ここからの生検で一部扁平上皮癌と考えられる組織があったため, 左主気管支管状切除再建術を行った. 手術は左後側方開胸下に腫瘍の発生する部分の主気管支を管状に約一軟骨輪切除し, 4-O PDSの結節縫合21針で縫合閉鎖した. 組織学的には正常気管支細胞に被われたstromal tumorで骨軟骨は存在せず, 紡錘形細胞が粘...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 吉谷克雄, 大和靖, 小池輝明, 渡辺佐和子, 田中純太, 本間慶一, 斉藤友雄
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:症例は54歳男性, 咳を主訴として近医を受診. 肺炎として抗生剤を投与されていた. 経過観察中の胸部CT写真で左主気管支に腫瘍性病変を指摘された. 気管支鏡検査で気管分岐部から4~5軟骨輪末梢の左主気管支の膜様部から発生するポリープ状の表面平滑, 正常粘膜からなる腫瘍があり, ここからの生検で一部扁平上皮癌と考えられる組織があったため, 左主気管支管状切除再建術を行った. 手術は左後側方開胸下に腫瘍の発生する部分の主気管支を管状に約一軟骨輪切除し, 4-O PDSの結節縫合21針で縫合閉鎖した. 組織学的には正常気管支細胞に被われたstromal tumorで骨軟骨は存在せず, 紡錘形細胞が粘液腫様な間質を伴って軽度増生し, hamartoma類似の良性間葉系腫瘍であった.
ISSN:0287-2137